• gjmorley
    昨夜、サージ・チェレプニンさんをINUとも引きあわせてインタビューを行いました。20世紀前半に活躍したアメリカの作曲家、ヘンリー・カウエルについてのお話がすごすぎて、Wikpediaを読んで声をあげたぼくでした。http://t.co/rHYprC20 日本語版はほとんど希薄です
  • gjmorley
    「神智学=Theosophy」という神秘的な新興宗教にまず関わってコミューンに出入り。どんどんと前衛的なブレークスルーを行い、テルミン本人にリズム・マシーンを設計させる。ピアノを実験的に演奏するスタイルも確立、後年のジョン・ケージが演奏した作品はこの影響が大。
  • gjmorley
    日本・中国・インドの音楽やガムランをも取り入れる。1928年に作曲した作品はウィーンでヴェーベルンが指揮。トーン・クラスターを始める。即興やランダムさも源流。ショーンベルクやチャールズ・アイヴスもプロモート。バート・バカラックとジョン・ケージもその弟子。なんなの?
  • gjmorley
    1936年から1942年まで同性愛の罪で投獄。獄中で60以上の作品を生み出す。戦時に突入したアメリカで恩赦が実現、海外向けのラジオ番組を編成する政府の仕事に動員される。しかし戦後は強迫観念を持って芸術、政治の両面で波風を立てなくなる。晩年は華々しく返り咲き。1965年没。
  • gjmorley
    このようにヘンリー・カウエルが「うぉーっ」とアメリカで暴れている時期にアレクサンダー・チェレプニンは日本に来て、伊福部昭らを教える。伊福部昭はギリヤーク人やアイヌ民族ほか北海道〜樺太に暮らす少数民族の音階を導入し、その作品が日本側では「国辱」とされ、チェレプニンは絶賛。
  • gjmorley
    伊福部は戦時中、兄と共に政府に動員されて放射線の研究に従事。兄は被曝して死亡。http://t.co/9D4BwA8D 戦後、映画「ゴジラ」のサウンドトラックなどを契機に巨匠へと大ブレイク。すんごいわ。
  • gjmorley
    今バート・バカラックのWikipedia(英語)エントリーを見たのですが、やはり前衛の影響が強く出た形でメガヒットを飛ばし続けたみたいです。ヘンリー・カウエルから行くと、そうとしか読めない。なんなの?ポップ・ミュージックって?ちょっと前提を一度取っ払い、初心者として考えたいっす。
  • gjmorley
    1910年代の前衛→国際的ないろいろ→ものすごい七変化→ダブステップ→今、そしてこれから。ダブステップを支持している欧米のティーンネイジャーなどは、そこに引き継がれているさまざまな前衛やモジュレーションを直接には意識せず、体で感じていると思われる。アフリカ系リズム体の流れも。
  • gjmorley
    1920年代の欧米(そして日本)で芸術家の間に広まった急進的な変革への渇望は「前衛」と呼ばれる実験的な傾向の底流にあったと思います(見てないけど)。マルクス主義やソビエト革命がもちろんそこには大いなる推進力でしたが、これに対するそれぞれの社会の反動もハンパじゃなかった。赤狩りも。
  • gjmorley
    その次代の急進的な芸術には大金持ちのパトロンが付くことも頻繁で、前衛的な作品を生み出すアーチストが貴族(つまりアンシャン・レジーム)出身であることもしばしば。単純に階級闘争や中産階級の勃興によるマス社会の到来、という図式で理解することはできません。皮肉ですが、上からの前衛が中心。
  • gjmorley
    これは音楽や人文芸術へのリテラシーが前提とされ、ハードルがあまりにも高かったことにも関係していたと思います。そんな中で北海道の伊福部さんが、すごい。そして伊福部さんは日本の急激な近代化フェティシズムの流れを無視してアイヌ、ギリヤークの「サンプル」を盛りこんでいたわけで。
  • gjmorley
    ディープ・フォレストだし、全然違う日本の未来へのヴィジョンだし、もうね。その後いろいろと時代をすっ飛ばして、著作権がどうのだとかドラムン、ダブステップ、IT革命やツィッターを経て、今、社会の変革を叫ぶムーブメントがどういう風に浮かんでは消えるのかを見比べると、示唆に飛んでおります
  • gjmorley
    「アラブの春」そして日本の「脱原発」ね。変革へのツールはどんどんと民主化している。しかしアクセスがお気楽な分、覚悟も薄い。匿名ですっきりするまでイデオロギーを叫べる。同性愛で投獄されることもない今。「脱原発・大麻解放」で、所持していたら逮捕される。「別件逮捕だ!」と言うのか。
  • gjmorley
    「次世代の子供の命か、お金か」という選択を迫る脱原発には、無理を感じる。一歩踏み込むなら、ムーブメントが自壊するという約束があらかじめ組み込まれているようにすら感じる。「今すぐに、 全部変えろ。権力とノウハウを持ったおまえらが。俺たちはそれを監視しているから」の姿勢に。
  • gjmorley
    主観満載で書いているので、アゴラの記事にするほど論拠はないんだけど、バート・バカラックのキャリアに感動したその音楽家的な反動で、言いたい放題を言っています。アーチストたちが脱原発を叫ぶときにも、こうしたピュアな「おれには見えるんだ」状態が訪れ、トランスに入っているのだと思う。
  • gjmorley
    無理な選択を社会に迫る。しかもリーダーとなる魅力的な「貴族」が脱原発には、いない。いるのは庶民的・テレビ的に共感しやすい「広報係」の人々。デモにも覚悟無しで行ける。だから大多数の人は、現実世界では行かない。ムーブメントに「身を投じる」だけの強い求心力がないのだ。
  • gjmorley
    ビデオリサーチの視聴率モニター程度の意見を言えば済む。しかも匿名で。現実世界の中で知り合いや同僚に脱原発を広めて「引かれた」場合、そこをさらにプッシュしてでも議論をする、という「ならわし」は日本社会にない。そのディベートの下地がないこと自体が日本式の経済成長をも支えたという皮肉。
  • gjmorley
    一般のたちが決して追いつくことができない教養と才能にめぐまれた変革の提唱者たちが1920年代にいた。彼らをそれぞれの政府は徹底弾圧した。求心力を恐れてのことだった。反対に今、求心力の無さとお気軽さをトレードオフした形で、にわか仕込みの「脱原発」が「拡散してください」されている。
  • gjmorley
    なぜ、この新たな「にわか脱原発」が自壊すると推理するのか。それは、文化・政治のエリート運動による変革ではなく、庶民が「お金よりも命」を選ぶことに期待した運動だからだ。正義ではない、とは誰も反論できない。えてしてこういった「正義の膠着」が起きたときには権力を持つ側が勝つ。
  • gjmorley
    また、長期戦に持ち込まれた際には、「今動かないと未来があぶない」という気分が「あまり変わっていないから、このままでいい」という気分へと流れる。また、魅力的な指導者の不在は「脱原発」の裾野をどんどんと広げるが、同時に薄める。
  • gjmorley
    薄まった士気に危機感を感じて日本そのものを呪う声が上がると、一気に熱は冷める。「大変だ!」という心理状態にない大衆に「革命の必要性」を説くのはとても難しい。よど号ハイジャック事件や浅間山荘の立てこもりがいかに冷たく見られたかが、その事例。
  • gjmorley
    また、庶民感情に立脚している以上、その庶民感情の不透明な動きに運動は左右される宿命にある。決定的なのは、「普通の人」であればあるほど「自分と同程度の能力かそれ以下のパッとしない奴が正義を振りかざして威張っている」ということに強い嫌悪を覚えることだ。
  • gjmorley
    スター不在、匿名だが心ある「みんな」の力に依存した正義と命を求める運動。そこに決定的な脆さを感じている。原子力エリートや官僚、政治家への反感がピークに達しているにも関わらず、だ。脱原発を乗り物にしてきたプロの活動家たちは、そろそろ次に飛び移る場所を物色しているのではないだろうか。
  • gjmorley
    すごく矛盾した言い方だけど、急激な変化を求める運動が成功するために必要な要素は(1)カリズマ。しかも貴族か教養と才能のある上流出身者(2)体制や警察によるリーダー・学生への暴力的で過剰な弾圧(3)現体制を揺さぶることで利を得る海外からの支援(4)マスコミのすぐにばれる露骨な嘘など
  • gjmorley
    つまり、大衆の怒りがひたすら蓄積され、同時に新たなカリズマへの人望が強くなっている必要がある。美貌と才能に恵まれたアウンサンスーチーのような人が脱原発を唱え、しかも暴力によって犠牲となり、その後に 美男子の二番手カリズマ登場、とかだとすんなり時代を変える動きが臨界値を越えるだろう
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コメント

  • royterek
    上記のツィートに対する「にわか脱原発」派の一人としての批判というか苦言については、以下をご参照いください:「モーリー・ロバートソン氏の「にわか脱原発」批判に対する違和感」http://togetter.com/li/247369
  • yabtter
    意見の異なる他者と調整をするコトができなければ徐々に孤立を深めていって、衰退していくだろうね。一切の妥協を許さぬ姿勢から変わらぬのであれば、反省材料を残して次のラウンドだ。
  • O_hirossy1
    サージ・チェレプニン〜伊福部昭〜バート・バカラックの前衛性、そして脱原発への論考、という縦横無尽のモーリー・ロバートソン氏のtweetを「作品」としてご覧あれ。
  • Korikutsu
    これって聖書の構造だよねー!とドキドキしながら読みました。
  • consent99
    RT @gjmorley: 無理な選択を社会に迫る。しかもリーダーとなる魅力的な「貴族」が脱原発には、いない。いるのは庶民的・テレビ的に共感しやすい「広報係」の人々。デモにも覚悟無しで行ける。だから大多数の人は、現実世界では行かない。ムーブメントに「身を投じる」だけの強い求心力がないのだ。
  • consent99
    RT @gjmorley: 「次世代の子供の命か、お金か」という選択を迫る脱原発には、無理を感じる。一歩踏み込むなら、ムーブメントが自壊するという約束があらかじめ組み込まれているようにすら感じる。「今すぐに、 全部変えろ。権力とノウハウを持ったおまえらが。俺たちはそれを監視しているから」の姿勢に。
  • consent99
    RT @gjmorley: 「次世代の子供の命か、お金か」という選択を迫る脱原発には、無理を感じる。一歩踏み込むなら、ムーブメントが自壊するという約束があらかじめ組み込まれているようにすら感じる。「今すぐに、 全部変えろ。権力とノウハウを持ったおまえらが。俺たちはそれを監視しているから」の姿勢に。
  • kumacotik
    まとめの再編ありがとうございます。個人的には前回まとめの前からふぁぼっていたのでまとめて読めるようになってありがたいです。アートの変遷から価値観の流転するさまの普遍性を見出して読み解くモーリーさんの彗眼にはいつもはっとします。
  • kumacotik
    普遍性を踏まえるのが「ポップ」の文脈ならば、現在の脱原発活動は普遍性から遠く自慰的で全く「ポップ」じゃない。
  • neologcutter
    royterekの行動(暴れぶり)がモーリー・ロバートソンの正しさを証明している。経産省の前でボヤを出すデモ?ありえねーよwww
  • okaikki
    Andy Costello plays Henry Cowell - The Tides of Manaunaun (1912?) - YouTube http://bit.ly/yxBfir ヘンリー・カウエルって知らなかったけど、すげぇ面白いねコレ! こっから「雨に濡れても」やゴジラにつながるって、ソレもすごいなあ。むむむ、ちょっと勉強してみたくなってきたよ。
  • okaikki
    大衆の変化を求める心に応えるのは、独裁者か軍部か教祖か科学者か探検家かビジネスマンか宇宙人か? しかし、彼らを選んで焼け野原になるという経験を、もう何度も繰り返してきた為に、大衆自身が、そういう存在に警戒しているんじゃないかしら。
  • okaikki
    ひょっとして、次に変化を求める大衆に応えるカリスマ的存在になるのは、非実在のキャラクターではないかしら。メトロポリスのマリアとか時祭イヴみたいな。そもそもカリスマなんて、幻想の存在だもんねえ。
  • okaikki
    世界の出来事を全て自分の身の上の出来事と、考えるべきなんだろうが、客観視するべしという強迫観念が、他人ごとにしか見えないように、自分自身を縛ってる。主観が許されるのは非現実の世界だけ。ならば現実を非現実に飲み込ませてしまえば道は拓けるのかしら……って、自分で言ってて意味がわからん。