エミコヤマさんによる「グレンデール市に対し慰安婦像撤去を求める州裁判」の解説
- yukainaparis
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反SLAPP法をめぐるやり取りで、原告被告双方20ページ以内で主張を述べなさいと言われたのに、特に原告(GAHT)は文字が小さく行が詰められた(そのため本文に書くより同じ面積に大量の文章を詰め込める)フットノートをやたらと濫用している、って怒られてるw
2015-02-26 18:50:20原告(GAHT)が不同意を表明した被告(グレンデール市)側証拠は、原告の不同意に関わらず21個全部が採用。被告が不同意した原告側証拠は38個中18個が不採用に。
2015-02-26 18:54:48反SLAPP法は、政治的プロセスや表現に対する圧迫をなくすための制度。で、原告(GAHT)側弁護士は、グレンデール市の慰安婦像設置は政治的プロセスや表現とは本質的に関係ないから反SLAPP法は当てはまらない、と主張したらしい。いやどう見ても政治的プロセスであり表現でしょうw
2015-02-26 19:02:40原告側弁護士は、慰安婦像や説明プレートの設置は「表現」ではないから反SLAPP法の保護は受けない、と主張。だれだこんな弁護士雇ったのは!ってそうか目良さんのご近所さんの弁護士だった。
2015-02-26 19:07:24目良さんは、日本政府がきちんと慰安婦問題を否定しないから、河野談話を判決理由にあげられるなどして、正当な裁判を受けられない、と言っているけど、その目良さん自身が裁判において慰安婦問題を否定はしていないんだよね。日本向けには否定しまくっているのに。
2015-02-26 19:08:59原告はグレンデール市の慰安婦問題への認識そのものは問題としていないと言うけど、それはウソだろって判事は見透かしてるよ。結局プレートのメッセージが嫌なんであって、内容が違うものだったら像やプレートが設置されても文句なかったはずだと。
2015-02-26 19:12:09判決要旨読みながら解説の途中ですが、この番組はシノドス @synodos synodos.jp の提供でお届けしています。(以前、資料入手資金を頂いたので。)
2015-02-26 19:13:55Plaintiffs’ assertion that they are not challenging the content of defendant’s speech is specious.
2015-02-26 19:14:47It is clear that it is the message conveyed by the monument and plaque that offends plaintiffs;
2015-02-26 19:15:08... had the monument contained a different message or no message at all, plaintiffs would have no complaint.
2015-02-26 19:15:17反SLAPP法が適用されるには、圧迫されている行為を定義する4項目のどれかに該当しなくてはいけないけど、グレンデール市の行為はその4つ全てに該当している、との判断。GAHTの主張は全面的に退けられた。
2015-02-26 19:17:21反SLAPP法が当てはまる行為だと認定されたとしても、実際にSLAPPだと判定されるかどうかは別。SLAPPだと判定されないためには、原告側が最終的に勝つ可能性があることを示す必要がある。これには双方の証拠を総合して原告側のほうが有利だと示す必要はなく、→
2015-02-26 19:20:28→原告が提示した証拠がすべて正しいと示されたと仮定して、そのうえで原告側の主張する論理のうち、どこか一つでも正当性が認められれば、SLAPPと認定されての棄却はない。つまり、被告側証拠は考慮もされないわけで、SLAPP認定のハードルは結構高い。
2015-02-26 19:21:55たとえば、原告は慰安婦像設置は外交権は連邦政府にあると定めた憲法に違反すると主張したけど、かりに原告側の証拠を全部受け入れたとして、その論理が成立するかどうか。判事は、成立しないと判断した。そんな根拠は原告側が挙げる過去の判例にもその他の証拠にもどこにもないと。
2015-02-26 19:25:07原告側の主張が認められるとしたら、ホロコースト記念碑を否定する裁判も起こされるであろうし、市民が広く議論することも不可能になってしまう。原告の主張は、連邦主義と民主主義の根本的な原理に反している、と判事。
2015-02-26 19:28:02憲法違反論に続く原告第二の主張は、プレートの内容がグレンデール市議会で審議されていないことが市の規則違反だというもの。慰安婦像は審議の末可決されたけど、それに付属するプレートは審議されてないじゃん!ってこと。しかし像にプレートを付けるのは当たり前だし、言いがかり感がすごい。
2015-02-26 19:31:26これって、グレンデール市議会があと付けでもいいからプレートの内容を審議して「いまあるのでいいよね?」とか議決しちゃえば解決する話で、仮にこの部分で市が負けても全然問題なかったんだけど、それでも原告側の主張には勝ち目がないと判事は判断した。
2015-02-26 19:32:39ああ、そっか、市議会は訴えられた時に(プレートの内容が何であるか知ったうえで)裁判で反論することを議決したから、それでプレートの内容もOKと議決したことになるのか。考えてみれば当たり前だ。
2015-02-26 19:35:25原告側三番目の主張。慰安婦像の設置が日本人や日系人への否定的な判断を表明し、日本人や日系人が像のある公園を利用することを阻害するから、日本人や日系人に対する差別であるとするもの。
2015-02-26 19:39:10アメリカの反差別の法理においては、とくに差別が意図された行為でなくとも、結果的に特定の集団を不利にするなどして差別になっていれば、問題とされる。
2015-02-26 19:40:47ただ、これはそうした行為の背景に差別的な状況があることが大前提。そうでなければ、どんな法律にも得する人も損する人もいるのだから、全ての法律が差別ということになってしまう。
2015-02-26 19:42:45慰安婦像に付属するプレートは、「日本軍」「日本帝国軍」「日本政府」に言及してはいるけど、日本人に対する否定的な表現は書かれていない。現に、日本人女性も被害にあったことが明記されており、日本人差別ではない、との判断。
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