Diracの巨大数仮説についての憶測

観測事実に合うような部分理論のパッチワークであって、その全体の整合性は完全には確立されていないような科学の理論たちの、代数的な全体像はどうなっているべきなのか、考えてみました https://en.wikipedia.org/wiki/Dirac_large_numbers_hypothesis https://en.wikipedia.org/wiki/Bekenstein_bound#Examples
2
(change of )*state @TuvianNavy

或るエネルギースケールにおける所与の現象論を代数化するにはどの程度の有限基数が必要か?

2015-07-08 23:48:19
(change of )*state @TuvianNavy

ある理論に現れる、実験的に定まるある無次元の定数の逆数が比較的小さい素数に十分近い、というのはその理論の十分よい代数的な近似があるのではないかという希望を抱かせる

2015-07-17 09:26:46
(change of )*state @TuvianNavy

@TuvianNavy DiracやRamseyが考えていたのはこれだろう

2015-07-09 00:18:15

Diracは量子電磁力学の定式化で使われる「繰り込み」(再正規化)という手法を好んでおらず、もっとよい定式化を模索していたようですが、巨大数仮説というものを提唱しました
Ramseyはマクロ経済学の「成長理論」といわれる分野で、金利を富の増加で説明するような決定論的モデルを考えた人ですが、組み合わせ論でラムゼイ理論というものを創始した人でもあり、このラムゼイ理論には他の数学の分野ではなかなか出てこないような巨大な数が現れます
彼ら二人には何が見えていたのでしょうか?

(change of )*state @TuvianNavy

たとえば物質1モルの分配関数はアボガドロオーダーのビット数で考えないと完全にエミュレートできない

2015-07-17 10:20:45
(change of )*state @TuvianNavy

@TuvianNavy そういう十分よい代数的近似があれば、精度よく外挿や予言ができることになる(化学における周期律表と同じで、理論に内在する対称性が、実際には遠くで崩れているとしても、そこまでは連れて行ってくれる)

2015-07-17 09:32:41
(change of )*state @TuvianNavy

しかしたとえば1桁そこそこの数の直交しない次元間の相互の関係でさえ手に負えてないのに、たとえばそれが137個の直交する次元で対角化できるかもしれないと考えるのは妥当だろうか、もしそうなら42桁の巨大整数の素因数分解ができれば済んでしまい再正規化とかは要らなくなるけど

2015-07-17 09:50:59

137という数字はPauliの晩年のオブセッションと化した、微細構造定数の逆数ですが、これがなぜ次元の数と考えられるのかについてはまだうまい説明ができません

各次元のとりうる値が0、1のみであると仮定して考えています。量的な自由度があると、それは他の次元に干渉しそうなので、可能な限り独立にするには各次元の自由度が最小限であるべきだと思うのですが、はっきりとは理解できていません

(change of )*state @TuvianNavy

@TuvianNavy 2^137 ~ 1.7e41で、Diracの概数1e42に近い (銀河ヒッチハイクガイドの著者は巨大数仮説からヒントを得たのかも)

2015-07-18 07:49:56

訂正:×「Diracの概数」○「Weylの概数」

Protagorasのいうように、「人間は万物の尺度」なのか?

(change of )*state @TuvianNavy

@TuvianNavy 極めつけに馬鹿げている事実として人間の脳の表面積と質量から概算したBekenstein limitもまた1e42のオーダーになっている

2015-07-18 08:02:06
(change of )*state @TuvianNavy

@TuvianNavy これは人間の脳にはどんなエンコーディング方法であれ137個以上の真理値の真理値表を完全に展開することが絶対にできないことを意味する

2015-07-18 08:07:50

訂正:×「137個以上の真理値〜」○「137個以上の条件〜」

工学的には、メモリは物質の内部状態を固定することで実現されています。メモリの内部のCMOSセルやキャパシタ、磁気テープやディスクの磁区といった内部状態の単位は近隣の内部状態の影響をどうしても受けるので、永遠に不変の記憶というものは作れず、デバイスによってまちまちですがある間隔で読み出して上書きしないと化けてしまいます。同様に人間の脳も何らかの内部状態によって記憶や意識を実現しているとすると、それらの状態の基盤である物質の物性に依存して、つまり熱力学、統計力学で説明されるようなミクロの状態とマクロの状態の相互作用の影響を受けてだんだんデータが化けてしまうので、思考の速度や記憶の量には物理的制約があると考えられます。そしてその絶対的制約とされているのが、ブラックホール熱力学で考えられたベッケンシュタイン限界です