グレブナー基底の同値な定義

グレブナー基底には色々な定義があるんだなあああ↑ぶなっ!
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グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【グレブナー基底の同値な定義①】 今日は前もって 割り算アルゴリズム bit.ly/1OlvxY9 グレブナー基底のちゃんとした定義 bit.ly/1j7EF5h を読んでると分かりやすいぶなっ! それでは、少し復習から始めるぶなっ!

2015-10-07 21:58:17
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【グレブナー基底の同値な定義②】 前回、イデアルIのグレブナー基底Gとは <LT(I)>=<LT(G)>  を満たす基底だったぶなね。 そして、それ以前は「グレブナー基底」とは「余りが一意的になる基底」と紹介してきたぶなね。では、上の定義がこの性質を満たすことを確認するぶな。

2015-10-07 22:05:37
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【グレブナー基底の同値な定地③】 【証明】 fを任意の多項式とする。このとき、割り算アルゴリズムでfをG={g_1,…,g_s}で割った余りをrとし、f=g+rとする(g in I=<g_1,…g_s>)。さらに、fをGの別の順番で割った時の余りをr*とし、f=g*+r*とする。

2015-10-07 22:16:07
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【グレブナー基底の同値な定義④】 このとき、r-r*=g*-g in I となり、もし、r-r*が0でなければ、LT(r-r*) in <LT(I)>=<LT(G)> となり、割り算アルゴリズムの性質②に矛盾してしまう。よって、r=r*である。つまり、余りは一意的。(証明終)

2015-10-07 22:19:51
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【グレブナー基底の同値な定義⑤】 というわけで、グレブナー基底は「余りが一意的になる」基底であることが分かったぶなっ! 次に、興味深い「グレブナー基底の同値な定義」を見ていきたいと思うぶなっ!

2015-10-07 22:23:15
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【グレブナー基底の同値な定義⑥】 【命題】 GをIの基底とする。このとき、次は同値。 ①Gはグレブナー基底(<LT(I)>=<LT(G)>) ② f in I ⇔ fをGで割った余りは0 ぶなっ!つまりグレブナー基底とは、「イデアルの元かどうかを余りで判定できる」基底ぶな!

2015-10-07 22:28:44
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【グレブナー基底の同値な定義⑦】 では、これを証明するぶなっ! 【証明】 【①⇒②】 ②の中の⇐はイデアルの定義から常に成り立つぶなっ!よって、逆の⇒を示すぶなっ!f をG割った余りをrとし、f = g + rとするぶな。すると、r=f-g in I が成り立つぶな。

2015-10-07 22:35:08
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【グレブナー基底の同値な定義⑧】 よって、LT(r)=<LT(I)>=<LT(G)>が成り立ち、もしrが0でないと、割り算アルゴリズムの性質②に矛盾するぶな。したがって、r=0で、①⇒② が示せたぶな。次に ②⇒①を示すぶな。

2015-10-07 22:38:11
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【グレブナー基底の同値な定義⑨】 【②⇒①】 ①の中で、<LT(I)>⊃<LT(G)>は常に成り立つぶなから、逆の包含を示すぶな。fをIの任意の多項式とするぶな。すると、②の中の同値から、余りが0なので、f = h_1*g_1+…h_s*g_s で書けることが分かるぶな。

2015-10-07 22:42:36
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【グレブナー基底の同値な定義⑩】 ここで、これは割り算アルゴリズムの式だということに注意するぶな。つまり割り算アルゴリズムの性質①multideg(f)≧multideg(h_i*g_i)が成立してるぶな。よって、右辺の先頭項はLT(h_i)*LT(g_i)のどれかだとわかるぶな

2015-10-07 22:49:00
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【グレブナー基底の同値な定義⑪】 (なぜなら、multideg の≧から、LT(f)≧LT(h_i*g_i)が言えてどれかと一致しているぶなね。)このことから、LT(f)=LT(h_i)*LT(g_i) in <LT(G)>が言えて<LT(I)>=<LT(G)>が言えたぶな!

2015-10-07 22:55:03
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

これで命題の証明が終わったぶな。グレブナー基底の性質(定義)をまとめると次のようになるぶな。 基底GがIのグレブナー基底とは同値な ①<LT(I)>=<LT(G)> ② f in I ⇔ f のGで割った余りが0 ③ f のGで割った余りが一意的 のどれかを満たす時である。

2015-10-07 22:59:35
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【グレブナー基底の同値な定義⑫】 ②.③は直感的には分かりやすいぶなけど、少し扱いずらいところがあるぶな。一方、①は先頭項のイデアルの話なので、多項式環のイデアルの性質(ネーター性など)が使えて、グレブナー基底の存在証明などがやりやすくなるぶな。

2015-10-07 23:04:32
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【今日のまとめ】 「グレブナー基底の、余りによる定義と、先頭項による定義がつながってるんだ!」 ぶなっ!

2015-10-07 23:07:03