- komesaitooo
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私のSideMは315(最期)プロに属していて、この世の全てが核爆発で滅び、315プロがあるビルだけが奇跡的に残ったんだけど、放射能や粉塵で日々体を蝕まれていくアイドルたちがいるから。
2015-10-09 11:55:45「昨日はピエールが血を吐いた」って抑揚のない声でみのりに報告して、みのりも「そう」だけ返すんだけど、一分くらいして「そろそろだね」って付け加えるような世界だから……今考えたけど
2015-10-09 11:57:09恐ろしいスピードで風化していく自社ビルを、男子トイレの窓から身を乗り出して眺めるほくほくさん。ひび割れた壁から草が生えているのを見つけるけど、全て根元が枯れていることに気付いて瞳から光りをなくしながら割れた窓を閉めるんだ……。
2015-10-09 12:01:11悪そうな咳をしてるはざま先生を遠巻きに、他人事のようにぼーっと眺めているだけのじろうちゃんの手には、かつて共にステージに立ったまいたるのネクタイが握られている。随分握ったままのようでぐしゃぐしゃだった。
2015-10-09 12:15:26楽しそうな笑い声が聴こえたので、てんてるは、ああやっぱり今までのは悪い夢だったんだよかったってドアを開けたら桜庭先生が笑いながら空を指差していた。まいたるには見えないけどきっと空には飛行機に乗ったつばさくんがいるんだと思った。
2015-10-09 12:19:50四季「やっぱりFRAMEのみなさんがまっさきに犠牲になったっす」 春名「犠牲なんていうな」 四季「犠牲ですよ。生贄ですよ」 春名「違う違う……違う……」
2015-10-09 12:23:50神谷がその場から一歩も動かない。人型にシミができた床を日がな一日中眺めて、時折ひとつぶ涙を落とすような変化はある。でもそのシミが誰のものだったのかもう思い出せないし、カーペットにこびりついたにおい、それだけが、ただただ咲ちゃんには不快だった。
2015-10-09 12:29:27きょーじ「みのりさんだけは、最後までしっかりしていてほしいんです」 みのり「もちろんだよ、俺は大丈夫」 きょーじ「よかった……」 みのり「大丈夫……大丈夫だよ……大丈夫だよ……」
2015-10-09 12:47:47旬の服の裾をぎゅうっと掴む夏来と、振りほどかない旬が屋上にふたりだけで立っている。砂混じりの暖かい風を受けながら、もうすぐ春だね桜が見たいとだけおしゃべりした。夜は嫌いだった。
2015-10-09 12:52:08死に際の冬馬が生き残っている同僚に支えられながら固いマットの床に寝そべって、腕をちかちか点滅する蛍光灯に翳しながら満面の笑みで「315(サイコー)だぜ……俺たち……」ってライブの妄想を見ている1コマ
2015-10-13 16:00:52荒廃した世界で元気がなくなっていくみのりを見て、ピエールはプロデューサーがうわごとのように言った「枯れない花」の存在を信じ、放射能でいっぱいとなってしまった死の大地を彷徨う。死に物狂いでP、みのり、きょーじはピエールを見つけたがもう手遅れだった。
2015-10-13 16:15:29「みのり……お花……見たい……」そう言い残し、ピエールはみのりの腕の中で息絶える。「どうしてあんな夢見させるようなこと言ったんだ!」みのりに詰め寄られるPは疲労により驚きも恐がりもせず、「枯れない花はあるよ」「お前たちのことだったんだ」と呆れた笑い声と共に言ったのだった。
2015-10-13 16:15:46