- okurikedama
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11日目前半(ポーション支援により調査点減少) 戦功70/調査点5/HP45/SP84 OP:小心者の副官 優しき治癒魔法師 #無花果と11日の呪い
2015-11-22 01:16:42最後の日
「ボクはここで誰かの力になりたいんだ」 「だったら自信もって行きなよ、そのために薬箱まで用意したんでしょ?」 「……うん、フィグ、ボク行ってくるよ」 twitter.com/GC0_MOB/status…
2015-11-22 01:21:22【休息/戦功0】傷付く兵士にもっとも近いこの戦場に、あなたはいる。国がため、友がため、己が信念のために。出来る事は僅かなれど、振り絞るためにここにいる。HP-6。自身と同勢力の背水の塵参加者へ一度だけ、HP+3の支援を行うことができる。 #背水の塵 #GC0_MOB →
2015-11-22 01:04:43最終日(背水の塵1時&通常診断結果適用の場合) 戦功74/調査点5/HP34/SP87 OP:小心者の副官 優しき治癒魔法師 #無花果と11日の呪い
2015-11-22 01:47:15【戦闘/戦功4】フィグ@条約は遊撃部隊として激戦地を駆け回る任務を命じられた。HP-4。次の診断を引くまでにあなたが誰かを支援すれば、SP+★5。複数回支援した場合、最大3回(+15まで)有効。 appli-maker.jp/analytic_apps/… #GC0_MOB
2015-11-22 01:56:49「……」 宿で見つかった死体。この宿呪われてるんじゃないの? この間も黒衣の人が襲ってきたし。お兄ちゃん大丈夫かなあ。 ーーー 「……!!!」 その時、突如外が騒がしくなった。 #無花果と11日の呪い
2015-11-22 13:28:59外の人間たちが皆、はるか遠くの戦場の方向を指差している。 なんだろう。 ――炎? 轟々と燃え盛る炎、空まで届く真黒な煙。 ――なにあれ? #無花果と11日の呪い
2015-11-22 13:30:26……あそこ、お兄ちゃんがいるんじゃない? 人の力になりたいからって、「虎さん」と一緒に行くからって、お兄ちゃんは薬箱抱えて前線に行くって言わなかった? ……どう見ても燃えてるんだけど? #無花果と11日の呪い
2015-11-22 13:32:31襲ってきた黒衣の魔法師。死体。炎。 嫌な予感がする。 待って、凄く嫌な予感がする。 ……行こう。 どう考えたって僕みたいなただの犬が行く場所じゃない。 でも、お兄ちゃんが燃えちゃったら嫌だ! #無花果と11日の呪い
2015-11-22 13:34:49最終日(塵支援分反映なし、通常診断結果適用+通常支援適用の場合訂正版) 戦功0/調査点5/HP34/SP99 OP:小心者の副官:残り2(多分使う機会がない) 優しき治癒魔法師 #無花果と11日の呪い とりあえずSP100はいけそうだ
2015-11-22 14:30:54#無花果と11日の呪い ―― 「……あの、虎さん」 「うん、なんだい副官?これから戦場に行こうって時に……」 「……虎さんの、大切な人は……今も生きてるんじゃないかって、ボクは思うんです」 「……副官?」 虎さんの瞳がすっと細くなったように見えた。
2015-11-23 22:14:05#無花果と11日の呪い ひとこと、一言、慎重に。 「その……虎さんの邪紋はその人から受け継いだ物なんですよね……だったら」 虎さんに元気になって欲しい。 フィグは結論は本人が出すものだって言ってたけど。 「……その大切な人は、今も邪紋として生きているって思っても良いと思うんです」
2015-11-23 22:17:19#無花果と11日の呪い 「副官」 不意に、虎さんの腕が伸びて、ボクの肩を掴んだ。 その腕には鮮やかな縞模様の邪紋。 「っ!」 身体が強張る。やっぱり言わないほうが良かったんだ。 でも、その手が震えていることに気付いたとき、ボクはその考えを撤回した。
2015-11-23 22:22:56#無花果と11日の呪い 「……お前は、やっぱり甘いなあ」 身体を震わせながら、彼女は言った。 「死んだやつのことは引きずっちゃいけない。死んだやつの思い出に気を取られてちゃこっちまで死ぬからだ。アタイはアイツからそう教えられたし、自分でもずっとそう考えてきた」
2015-11-23 22:30:00#無花果と11日の呪い 「……でも」 彼女の金の瞳が揺れる。 「……怖いんだ。戦争が終わるのが。こんな頭じゃそれこそ死んじまいそうだ。戦争が終わればアイツと駆けた戦場もなくなる。アイツがいなくなってしまう気がして。まだ、ここで戦っていたいんだ」
2015-11-23 22:34:29#無花果と11日の呪い 「副官」 そして、彼女は微笑みを浮かべた。獰猛な獣の顔でありながら、どこか寂し気な顔。 「アタイはお前みたいな甘い考えは苦手だ。いつからかお前みたいな考え方ができなくなっちまった……でも、今はお前みたいな考えに頼ったほうがいいのかもしれない、とも思う」
2015-11-23 22:39:05#無花果と11日の呪い 「ありがとう、副官。なんだか目が覚めた気がしたよ。雇われ傭兵たるもの、ちゃんと戦わなきゃな。それに邪紋はアイツ自身、その言い方も間違っちゃいないのかもしれない。邪紋は命をかけて得たものだ。せめて今だけでも、この『力』はアイツの命だと言っても、いいよな……」
2015-11-23 22:46:46#無花果と11日の呪い 虎さんの全身の邪紋から、溢れるように噴き出した毛皮が彼女の全身を包み込む。 次の瞬間、ボクの目の前にいたのは勇敢で強い、一頭の赤い虎だった。 『行ってくるよ』 ――彼女は、金の目を輝かせ、戦場へと駆けて行った――
2015-11-24 22:56:36#無花果と11日の呪い ―――― ――― ―― ー はやく、行かなきゃ。お兄ちゃんが燃えちゃう。 そんなの、僕は嫌だ。 町の石畳を、街道を、草原を、丘を、必死に駆けた。 大きな炎を目指して。 お兄ちゃんを目指して、駆けた。
2015-11-24 22:59:03#無花果と11日の呪い 兵士の間を潜り抜け、降りかかる火の粉を避けながら、必死に走った。 お兄ちゃんは前線で薬を配って回るって言ってた。 色んな人の匂い、色んな人が焼ける匂いが混ざって、お兄ちゃんの匂いが分からない。 どこにいる?お兄ちゃん、どこにいるの……?
2015-11-24 23:02:55#無花果と11日の呪い 空は暗い。轟々と燃え盛る炎の明かりだけが、戦場を照らしている。 焼ける兵士たちの脇をすり抜けて、ひたすら前線を目指した。 後ろから僕に声をかける兵士もいたけど、振り向いていられなかった。 早く、早く、早く―― 「フィグ……?」
2015-11-24 23:09:32#無花果と11日の呪い 顔を上げた。 聞き慣れた声。騙されやすくて、お人よしで、優しい声。 「お兄ちゃん!」 そこには火の粉を払いながら、薬箱を抱えて傷ついた兵士たちの手当てを試みるお兄ちゃんがいた。
2015-11-24 23:11:21#無花果と11日の呪い 「フィグ、どうしてこんな所に……」 「もう、心配したんだから!!」 その驚いた顔をよそに、僕はお兄ちゃんの膝に飛び込んだ。 「町からも炎が見えたんだよ。騙されやすくてお人好しで、戦闘なんてできない弱いお兄ちゃんのことだから、燃えてるんじゃないかって!」
2015-11-24 23:13:48#無花果と11日の呪い 「……ひどい言われようだなあ」 お兄ちゃんは兵士の腕に包帯を巻きおわると、僕を持ち上げた。 ひょい。僕は軽く持ち上がった。 「ちょっと髪の毛は焦げたけど、大丈夫だよ。虎さんと別れていきなり炎が上がった時は怖かったけど、ちゃんと生きてるから……」
2015-11-24 23:17:26#無花果と11日の呪い お兄ちゃんの声は、今までみたいな不安そうな声じゃなかった。 まるで悩み事が解決したかのような、自信ありげな声をしていた。 「……なんかいいことあったの、お兄ちゃん」 抱えられながら聞くと、 「虎さんが元気になったんだ」 お兄ちゃんはそう言った。
2015-11-24 23:20:12