シューティングゲームが下火になった理由は、自キャラの攻撃が不景気になり、『入門者に無双感を楽しんでもらえなくなった』時代があったからでは、という話

【注意:ほぼセルフまとめです】シューティングゲームの下火になった理由としては「難度上昇」が良く出ますが、むしろ90年代前半からシリーズ作などで目立ってきた自キャラ弱体化、いわゆる『ダウナー調整』のほうが大きいのではないかと考えます。こうした意見を連続ツイートしました。
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橋本 新義 @Shingi

シューティングゲーム衰退の話が一部で観測されるTLなので一言言わせてw 衰退しているかはともかく、自分の持論だと一時期プレーヤーが離れたのは『不景気になったから』と思うのね。要は今で言うところの「ダウナー調整」を取り過ぎた、とくにシリーズ作で、という点が大きいと思う。(続きます)

2016-02-06 14:36:36
橋本 新義 @Shingi

@Shingi (続き)……「ダウナー調整」ってなんだ、っていうのは、自キャラの攻撃力(見た目含めて)を弱くしてゲームバランスを調整すること。主に格闘ゲームのバージョンアップで出てきます。これが1980年代後半から90年前半に目立った(と思う)時期があったのです(続く)

2016-02-06 14:40:58
橋本 新義 @Shingi

@Shingi (続き)個人的に、1980年台後半からシューティングやっている人にわかりやすいのでは、と考えるのが、アケ版グラディウスシリーズのレーザーの変遷。初代は無双的破壊力で、沙羅曼蛇でも強かったんだけれど、IIで主役をリップルに奪われて、IIIだとかなり弱い。(続きます)

2016-02-06 14:42:46
橋本 新義 @Shingi

@Shingi (続き)ダウナー調整には理由があるんだけれど、これの悪いところってプレーヤー側の心理的納得感が低くなりやすい点なんすよね。格闘ゲームのシリーズで「自キャラが弱体化されたために負けた……。過去版であれば勝ててたかもしれないのに……」的なもやもやが出やすい(続きます)

2016-02-06 14:46:33
橋本 新義 @Shingi

@Shingi (続き)よく「アケ版グラディウスIIIは難しいからダメ」的に言われるけれど、当時のプレーヤーで怒っていた人って、単純に難しいというだけじゃなくて「なんでグラIとか沙羅曼蛇より(ビック)バイパーが弱体化しているの!? 敵強いんだから曼蛇バイパー出せよ!!」(続く)

2016-02-06 14:51:53
橋本 新義 @Shingi

@Shingi (続き)といった不満を表明していた人が多かった、と記憶しています。こんな感じでダウナー調整されてしまうと、単に敵側やギミックでの難度向上で難しくするよりも、プレーヤーのモヤモヤが強くなってしまう傾向があるんすよね。少なくとも自分の観測範囲ではそう。(続きます)

2016-02-06 14:54:27
橋本 新義 @Shingi

@Shingi (続き)こういった流れで出すのは申し訳ないんですが、『達人王』もダウナー調整の犠牲者だと思ってます。自分も凄く好きで完成度は高いと思うんですが、あれも「なんでこんな自機が弱いんだ!! 初期ショット3WAYだろ!! サンダーレーザー使わせろ!!」が聞かれた(続く)

2016-02-06 15:03:10
橋本 新義 @Shingi

@Shingi (続き)さらに、こうした90年台前半ぐらいのダウナー調整基調って、さらに困ったこと(と思います)がありまして。達人王の例がいいんですが、入門者とか一見さんに対するアピール度が減ったこと。今で言うと「無双感」が減少したとでも言いましょうか。(続く)

2016-02-06 15:12:29
橋本 新義 @Shingi

@Shingi 一時期のタイトルって、有り難いことにパッと見での『無双感』、「あ、これ最強になれば画面が弾で埋められる!! すごく楽しそう!!」感が強かったんですよ。飛翔鮫→究極タイガー→達人の東亜プランとかはまさに。パワーアップに苦労はするんだけれど、したら凄く強かった(続く)

2016-02-06 15:16:51
橋本 新義 @Shingi

@Shingi (続き)ところが90年台前半になって、こうした見た目の派手な自機が減ってくるんですね。「緻密で面白いんだけれど見た目には地味」なタイトルが多くなってくる。そうすと無双を楽しんでいた人から「見た目も地味だし、(納得感が弱いので)面白くない」という意見が出ます(続き)

2016-02-06 15:19:41
橋本 新義 @Shingi

@Shingi (続き)自分の周りとかで観測する限りでは、彩京さんのタイトルとかは「これ(=自機が最強になっても無双できない)であまり好きではなかった」という人が多かった。敵弾の速さより、むしろ“他社製ゲーとはいえ、前にできていたことができない不満”が強かったんです(続く)

2016-02-06 15:23:06
橋本 新義 @Shingi

@Shingi (続き)ほかにも事情はあるんですが、90年台中盤あたりのシューティングゲームの主流は、こうした「以前はできていた『自キャラの弾で画面を埋めて無双』ができないタイトル」が広まります。変わりの攻撃手段はあるんですが、どうしてもパッと見の楽しさは伝えにくい。(続く)

2016-02-06 15:26:25
橋本 新義 @Shingi

@Shingi (続き)自分が言う『不景気になったから』というのはまさにここで、つまり『見栄えを含めて、以前の世代のタイトルより自キャラが弱くなった(ように見える)』ということです。なので『不景気』と表現しているわけです。『地味』というよりニュアンスが伝わりやすいかと。(続く)

2016-02-06 15:30:22
橋本 新義 @Shingi

@Shingi (続き)これ、経済風に言えば、それこそグラIから究極タイガーや達人の自機の攻撃手段が『バブル』だったのでは? ということにもなると思うんですが、いやいやそうは言っても、アケゲーはある意味で派手で景気の良い画面を見せたほうが勝ち、的なところがあると思うのです(続く)

2016-02-06 15:32:51
橋本 新義 @Shingi

@Shingi (続き)乱暴ですが、シューティングが一時期ほど人気がなくなった、という要因としては、こういった『自キャラの攻撃が不景気になったから』、ひいては(※単なる難度上昇ではなく)『前にできていたことができなくなったから』という点があるんじゃないかという話でした(続く)

2016-02-06 15:35:23
橋本 新義 @Shingi

@Shingi (続き)んで、自分がCAVEシューが好きなのもここで、あの会社はほとんどダウナー調整を取らないんですよ。「自機をひたすら強くして、被弾判定も狭くするんだけれど敵をそれ以上に強くする」といった茨の道を行っている。(続く)

2016-02-06 15:38:06
橋本 新義 @Shingi

@Shingi (続き)歴史にifはないんだけれど、90年台後半ぐらいに『怒首領蜂大復活』(初代)のストロングスタイルみたいな、本当に攻撃力の高い自機を操作できるタイトルがあったら、シューティングの歴史も少しは変わっていたのでは……と思うのでありました。(続く)

2016-02-06 15:40:26
橋本 新義 @Shingi

@Shingi (続き)しかし今は反省からか、習得には経験が必要ですが無双できる『ダライアスバーストCS』とか同AC EX、それに『怒首領蜂大復活』などが出てくる嬉しい時代になりました。こうしたタイトルを無双できた時代のプレーヤーにぜひ遊んでほしいなぁと考えてます。(了)

2016-02-06 15:43:28
mendo @MendoPlaner

@Shingi 強さのインフレは派手さを伴うので、エンターテイメントでは良い(許容される)インフレだったのだけれど、強さをデノミしたら地味になって不景気になった…という感じですかね。

2016-02-06 15:39:29
橋本 新義 @Shingi

@MendoPlaner さすが上手い!! まさにそんな感じですね。そしてこの場合、単なる難度上昇よりも納得いかない感が強くなるんじゃないか、と自分や友人の経験含めて考えておる次第です。

2016-02-06 15:52:13