「見ちゃイヤ……」ウミガメの赤ちゃんが必死でお腹を隠す動画がもだえるほどカワイイ!

ヒレをばたつかせる様子がどこまでもカワイイ
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東京都小笠原村の父島にある、小笠原海洋センターの公式アカウント(@mt_seaturtle)が投稿した、産まれたてのウミガメの赤ちゃんがまるでお腹を隠すかのようなカワイイしぐさをする動画に注目が集まっている。

「えっ、あのちょっとお腹は見ないでもらえますか?」

スタッフさんの手にそっと握られたアオウミガメの赤ちゃん。一生懸命、ヒレをばたつかせ、お腹を隠そうとしているように見える。

「見ちゃダメですよ」

ずっとヒレを合わせて隠せるわけではないのか、ふたたびひれを開いてバタバタ。そしてまたそっとお腹を隠す。

バタバタバタバタ……
「でもやっぱりお腹は守ります」

何度を見ても「カワイイ」しか出てこないしぐさに、Twitterユーザーからは「お腹はダメ!お腹痛くなっちゃうから! お腹を見られたくないのはみんな一緒ですね」「いやーン、恥ずかしいって言うとる、かわいい〜」といった悶えるコメントが寄せられた。

ちなみに、この赤ちゃんガメは人工ふ化で生まれた子だという。アオウミガメをはじめとする小笠原の生物の保護に尽力する小笠原海洋センターの方に、ウミガメの赤ちゃんの保護について詳しい話を聞いてみた。

アオウミガメの赤ちゃんは人工ふ化で「産まれたばかり」

動画の赤ちゃんガメは、孵化してどのくらいでしょうか

投稿日の前日の夜に、産卵巣から出てきました。

この赤ちゃんガメはどんな保護活動を経て生まれたのでしょうか

小笠原海洋センターでは”光害対策”として人工ふ化を行っています。

「光害」とは、人工的な明かりによってもたらされる悪影響のことです。

赤ちゃんガメは、明るい方向へ向かう性質があります。父島にある大村海岸は街に隣接しているため、大村海岸で生まれたカメたちは街の明るさに導かれ迷走してしまうことがありました

センター施設内のふ化場(画像は海洋センターのHPより)

そのような事例を防ぐために、小笠原海洋センターでは、大村海岸の産卵巣を海洋センターのふ化場まで移動して、(卵を)埋めなおしてふ化させます。その後、(生まれた赤ちゃんガメを)光の影響が少ない海岸から夜間に放流する「人工ふ化放流」という活動を行っています。

この動画の赤ちゃんガメも、海洋センターのふ化場で生まれたうちの1匹です

腹をひれで隠すしぐさをする理由は?

お腹をひれで隠すようなしぐさをする理由は分かっているのでしょうか

おヘソのようなものが動画で見えると思うのですが、これは卵黄です。卵黄にはカメの赤ちゃんに必要な栄養がたっぷり入っています。

この卵黄は徐々にお腹の中に吸収されていくのですが、個人的には大切なおヘソの部分を守るために(赤ちゃんガメが)このような行動をしているのではないかと思います。カメになったことがないので、推測ですが……。

赤ちゃんガメたちは、孵化してからどのようなステップを経て海に帰るのでしょうか

アオウミガメはふ化してから1週間ほど砂の中にいます。その間、砂の中でジタバタ動きながらどんどん地上へと上がっていきます。そして、無事に地上に出てきた赤ちゃんガメは海へと帰っていきます。

アオウミガメの保護をサポートしたいと思ったら

新型コロナの影響で、小笠原を訪れるハードルが上がっている中、離れた場所からサポートする方法についても聞いてみた。

アオウミガメの保護活動を遠方からサポートする方法はありますか

小笠原海洋センターを運営する認定NPO法人エバーラスティング・ネイチャー(ELNA)の活動は、主に補助金や助成金、皆様からの寄付を基に成り立っています。

ここ数年は新型コロナウイルスにより事業収益が激減し、ウミガメの保全活動に重要なモニタリング調査などの規模も縮小せざるをえませんでした。

STAY HOME ウミガメ放流プログラムも行っている

遠方からですと、ご寄付のほか、ELNAのオリジナルグッズを販売しているウェブショップ(ELNAショップ)を利用していただいたり、オンラインで参加可能なウミガメ放流プログラム※へご参加いただいたりするなどの方法で、アオウミガメの保全活動にご参加いただけます!!

皆さまからの温かいご支援をお待ちしています。

※ウミガメ放流プログラムは現在応募を終了しています

お腹を隠しつつも時にはお腹をチラ見せしてくれる、アオウミガメの赤ちゃん。動画をみてアオウミガメの生態や保護活動に興味を持った方は、ぜひ小笠原海洋センターの公式アカウント(@mt_seaturtle)をチェックしたり、遠方からもできる保護活動のサポートをしてみては。

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