「削ってみたら面白いことに」模型の塗料を塗っていたスプーンが思いがけず芸術的な色に変わっていた

工作道具が芸術品に!
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Twitterに投稿された芸術的な模様のスプーン。これは一体何なのだろうか。

実は、模型に塗る色の濃度を確認するために試し塗りに使っていたスプーンを削りだしたものだという。

この投稿に対し、「完全にフォーダイト(デトロイト瑪瑙)のそれですね!」「イースターエッグかと思ってしまった」など「○○みたいで素敵!」と称賛する声が集まっている。
※自動車の塗装に用いられていたエナメル塗料が層を成し、固まってできた人工鉱石。

画像を投稿したのは、日々模型の制作にいそしむhaytea(@Haytea1)さん。

模型制作の過程でできた美しいスプーン、どうしてこうなったかを聞いてみた。

削る前のスプーン。この下にまさか芸術がひそんでいるとは

スプーンの割れた断面を見て、「これはもしや?」 と

 「濃度確認」とはどういった作業でしょうか?

模型用のラッカー塗料は、基本的に希釈して使用するものです。

ですので、塗るのに適切な濃度に希釈できているか、実際吹きかけてみて確認する必要があります。そのための作業です。

濃すぎた場合
薄すぎた場合

使っている塗料はどのような物ですか?

使用しているのは模型用ラッカー系塗料で、ガイアノーツさんの塗料をメインに塗っています。

ツリーに投稿した、スプーンが光って見える画像は、蛍光ブルーを使用しています。

ブラックライトに反応して光る塗料

なぜこのスプーンを濃度確認に使っていたのでしょうか?

100均で売っている使い捨てのプラスチックスプーンで、特にこだわりはなかったです。

ある程度の面積がありつつ曲面なので、光を当てた際の色の変化がわかりやすいので使っていました。

なぜ削ってみたのですか?

このスプーンはもう半年使っていますが、削る2ヶ月前ぐらいに一部割れてしまうことがありました。その際に塗料の断面を見て、さらに塗り重ねてから削りだすと面白い色合いになるのでは? と思い付きました。

満を持して削ってみた結果、思っていた通りの色合いになりました。

削る工程を教えてください

400番の紙やすりで1時間ぐらい良い色ムラができるように意識して削りました

思っていたより時間がかかったのは想定外でした。

 

リプライで「ツヤを出してみては」との助言で艶出し用のクリア塗料を塗った結果

模型作りの過程で意図せず生まれた芸術作品。作品を作る現場には、それぞれその制作者しか知らない"副産物芸術"があるのかもしれない。クリエーターの皆さま、「これももしかして作品では?」と思うものがあればぜひTwitterでシェアしてみては。

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