子ども用医療ケア服になかったキャラクターものを実現「おしゃれバリアフリー」企画者に話を聞いた

「あると助かる!」が「たくさんある!」
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Twitterにて、子ども用の医療ケア服に「ハローキティ」や「ドラえもん」といった人気のキャラクターをデザインした「おしゃれバリアフリー キャラクターシリーズ」を発売したと報告した投稿が話題になり、約7000件リツイートされている。

医療ケア児向けの服には、子どもが好むキャラクターを描いたものはなかった

お気に入りのキャラクターがプリントされた服を着られたら、子どもはうれしいはず。養育者も子どもがご機嫌になる服を着せてあげられたらうれしいだろう。みんなハッピーになりそうな商品だ。

佐藤ねじ / ブルーパドル(@sato_nezi)さんによると、この子ども服を販売するブランド「アルトタスカル」では医療ケア服のほかに低出生体重児向けの服も扱っているという。

80~140㎝サイズを展開。デザインも豊富
40~45㎝サイズ。着替えやすいワンタッチテープ式

「アルトタスカル」のオンラインショップ では、さまざまな場面で"あると助かる"と感じられる服を販売しているという。佐藤ねじさんに「おしゃれバリアフリー」誕生の経緯や反響について話を聞いた。

「こういう服が欲しい」という思いで企画

佐藤ねじさんはどのような形で「アルトタスカル」に関わっているのですか?

私は外部の人間ですが、ブランドの立ち上げから関わっています。ネーミング・デザイン・Web・PR一式を担当しております。

商品企画は一緒に考え、服のデザインは「アルトタスカル」さんが担っています。

キャラクターものの医療ケア児服を誕生させたきっかけは

医療ケア児用の服は、「アルトタスカル」のメンバーに当事者がいるため、「自分の家にももっとこういう服が欲しい」という思いで作っています。

値段もちょっと高めの服しかない、その上で選択肢もないという現状があったので、「そうではない服を作る」ということで企画しました。

他の「アルトタスカル」の服も、関係メンバーがだいたい育児中のため、基本的に自分たちが欲しいものをつくっています。

今回のツイートへの反響はいかがですか?

多くのいいねをいただきました。医療ケアを必要とするお子さんがいらっしゃるご家庭、医療従事者の皆様はもちろんのこと、当事者でない方からは「キャラクターものが存在しなかったことに驚いた」というリアクションも多くありました。

筆者が印象的だったのは一言でどんな商品かわかるネーミングだ。

公式ホームページのトップページ
機能性も高く、何より声に出して読みたい「ぜんぶおもてでおなかでぬ」
夜道を歩くときに着ていると、運転者も助かる「ひかるふく」

どれもわかりやすい商品名がつけられています。何か狙いがあるのでしょうか?

CMは15秒、ツイッターは0.5〜1秒で情報を伝えなければならないメディアです。

無名の状態で、ネット通販で売っていくことから始まるブランドだったので、ブランド名・商品名にその価値がストレートに入っていることが認知を広める最短距離だと考えました。

また、商品説明を絵本のように説明するという見せ方をしているので、商品名も絵本のタイトルっぽくすることを意識しています。

今後「このような服を作りたい」などの展望はありますか?

いろいろありますが、キャラクターものの医療ケアの服は、もっと種類を増やしていけばいいなと思います

また、いろいろな機能の服を多数展開するというより、1つの「あると助かる服」をバージョンアップして「もっとあると助かる服」になっていくようプロダクトを磨いていきたいと思っています。

これからも、もっと便利でもっと豊富なバリエーションに期待が膨らむ回答が聞けた。

医療ケアが必要な子どもや小さな赤ちゃんまで、多くの子どもにおしゃれを提供する「アルトタスカル」。もしかしたらあなたの「あると助かる」が実現しているかもしれないので、公式サイト・オンラインショップをのぞいてみては。

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