珍品&絶滅メディアが集結! Twitterでオープン宣言が話題になった謎の博物館「絶滅メディア博物館」に行ってみた

見たことないカメラやメディアに囲まれてきました
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こんにちは、Webライターのシュゴウです。懐かしガジェットに囲まれたトイレから失礼します。

皆さん気になっているであろう、こちらのトイレ。一体どこなのかと言いますと……

今年の7月にオープン予告ツイートがバズっていた謎の博物館、「絶滅メディア博物館」のトイレになります!

Twitterで突如オープン宣言された「絶滅メディア博物館」。

まだオープン前らしいけど、一体どんな場所なの? そして「絶滅メディア博物館」のオーナーって一体何者なの? 

オーナーの川井さんです

謎を解明するため取材申し込みをしたところ、オーナーの川井さん自ら案内していただけることになりました。ということで、謎の博物館「絶滅メディア博物館」を徹底取材していきます!

オープン準備中の絶滅メディア博物館へ

東京都の大手町にあるオープン準備中の絶滅メディア博物館へやってきました。入り口を通ると、さっそく古い展示品が並んでいます。そしてさらに奥に進むと……

壁一面に古いビデオカメラやパソコンが! !

机の上にも手のひらサイズのカメラが並んでいました。なんだこれ可愛すぎる。

なぜこのような博物館をつくったのか? さっそくオーナーの川井さんにお話を伺いました。

8割が寄贈品! コロナ禍の断捨離から発掘された絶滅メディアたち

こちらの絶滅メディア博物館とは一体どのような博物館なんでしょうか?

絶滅メディア博物館は「8mmフィルムカメラ」「ビデオカメラ」「写真カメラ」「タイプライター」「パーソナルコンピューター」「映像記録メディア」を常設展示している私設博物館です。

こちらの大手町ミュージアムショップの他に高円寺にもミュージアムカフェがあり、そちらでは「オーディオプレーヤー」「カセットテープ」「携帯電話」「フロッピーディスクなどの記録メディア」を展示しています。

大手町と高円寺の2箇所で展示してるんですね。

しかし、私設博物館となると場所や展示品などを用意するのがかなり大変になってくると思うのですが、どうして絶滅メディア博物館をオープンさせようと思ったのでしょうか?

実はここ大手町ミュージアムショップでは、「ヒマナイヌスタジオ」という撮影スタジオを運営しています。

ただ、撮影スタジオは毎日利用者がいるわけじゃないし、スタジオを利用しない人にももっと気軽にこの場所に訪れて欲しい……と思っていたので、思い切って貸しスタジオのロビーを私設の博物館「絶滅メディア博物館」としてオープンすることにしたんです。

なるほど、撮影スタジオのロビーを活用した私設博物館だったんですね。しかし、個人でこれだけの展示品を集めるのは大変だったのでは……?

もともと私が個人的に集めていたものもありますが、ちょうどコロナで断捨離をしている人が多かったのもあって、展示品の8割が寄贈品となっています。あとの2割は地方のハードオフなんかで発掘して揃えました。

「ヤフオク」や「メルカリ」で探せばいいじゃんって思うかもしれないけど、でもそれじゃあ全然おもしろくないでしょ? 寄贈してもらうことで愛が博物館に満ちていくという方針でやってます!

ハードオフで発掘した8mフィルムビデオカメラ。なんとまさかの未使用品!

私設博物館なりの収集の仕方があるんですね。それにしても、昔のカメラはみんな個性的なデザインで見てるだけで楽しいですね~。

今は板状のスマホに集約されていますが、カメラが大きく重かった時代はグリップや操作ボタンなどのデザインから試行錯誤が感じられて面白いですよね。

デザインで進化の過程が見れるのも面白いですよ!

例えばこのバック・トゥ・ザ・フューチャーにも登場するビデオカメラは、液晶が開発される前の時代のものなのでファインダーを覗く仕組みになっていますが……

液晶が開発されたあとの製品はファインダーがなくなっていき、レンズ部分が回転して自撮りができるようになってきます。

ここには8mmフィルムカメラからビデオカメラ、そしてメモリーカメラへの進化が理解できるよう各時代のエポックメイキングな製品が展示されているので、ぜひ進化の過程を見てもらいたいですね。

確かに、肩で担ぐほど大きかったビデオカメラがどんどん小型化していく過程を見ていくと、ちょっと感動すらします。

企業の博物館だとガラス越しの展示が多いところ、ここでは間近で見られるのがいいですね。

貴重な展示品を実際に手に触れて感じられる

絶滅メディア博物館では、入館時に1000円からの「保存協力費」をお支払いいただくことで、見るだけでなく実際に手に取ってもらって撮影も自由にしてもらおうと考えています。

来館者により撮影された収蔵品が世界中のメディア・ブログなどに分散記録され永遠にその姿が残ればいいなと思ってます。

実際に手に持ってもOKなのはすごい!

大手の博物館では普通触らせてはくれないので、実際にボタンを押したりレンズを覗き込んだりしてOKというのは、私設博物館ならではですね。

ということで、絶滅メディア博物館の収蔵品の中でもひときわ古いこちらの16mmフィルムカメラ(BOLEX H16)を実際に触らせてもらいました。

うお、めちゃくちゃ重い! そしてレンズが3つもあって『装甲騎兵ボトムズ』みたいでかっこいい。 構え方は……全然わかんないな。

※構え方教えてもらいました。

なるほど、こうやって構えるのか~。そして右手でハンドルを回すのね……ってめっちゃ疲れるぞこれ! 確かに実際に持って初めて分かることってたくさんありますね。

このハンディカムも構えてみてください。この形、どこかで見覚えありませんか?

???

あっ!これ……!

「NO MORE 映画泥棒」のビデオカメラ……?

そうです! 映画泥棒のモデルになったカメラです。

(映画泥棒のポーズの記憶があやふやだったから、結果なんだかよくわからない謎のポーズをしてしまった……)

カメラ以外にも、パソコンやタイプライターなど、様々な絶滅メディアを展示しています。 

こちらはブラザーのタイプライターですね。今はプリンターで有名ですけど。

ブラザーって、もともとはタイプライター作ってた会社なんですね。 なるほど、時代の移り変わりとともに、タイプライターからプリンターへと転換していったのか……。

他にも、アップルのパソコン「Macintosh」や、

一台で動画配信ができるようにビデオカメラを合体させたノートパソコン「VAIO GT」もなんかもあります。今では時代を先取りしすぎたなんて言われていますね。

正直めちゃくちゃ使いづらそう……。

他にもたくさんの展示品があるので、ぜひ大手町にお越しの際は絶滅メディア博物館に立ち寄ってみてください!

大手町の「絶滅メディア博物館」は2022年秋オープン予定。オープン時期などは川井さんのTwitterをチェックしてください。

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書いた人
シュゴウ


webライターをしながら築85年のボロい古民家に暮らしています。ご連絡はDM・メールまで(shugou17@gmail.com)
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