1日で京都の名所をどれだけ回れるか?検証して27か所まわった人に感想を聞いた「めちゃくちゃしんどい」

総距離75kmのハードな京都観光
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京都在住のカメラマンが、たった1日で27か所もの京都の観光名所を巡ったというツイートが話題だ。

京都観光
1日で回った京都の27名所

投稿したのは、京都の四季を撮影するカメラマンの稲田大樹(@usalica)さん。京都観光の初心者は「1日で清水寺と稲荷大社、平等院と金閣寺に嵐山…」など名所をいくつも回る無謀なプランを立てがちだが、果たして本当に無謀なのか? と思い立ち、実際に検証することにしたという。

仕事柄、京都の地理に詳しい稲田さんが朝6時から12時間半かけて検証した結果、なんと計27か所もの名所を巡ることに成功。徒歩と公共交通機関を使用し、移動距離は75kmとかなり過酷なスケジュールとなったそうだが、1日でもかなりの数の観光名所を回れることが判明した。

これを見たTwitterユーザーからは「お~! 楽しそうです~!」「生きてる間にやってみたい」「縣神社から北野天満宮の距離が大変でしたね」「真似できる気がしない」など、数多くのコメントが寄せられている。

稲田さんに、今回の検証結果やルートについて詳しく話を聞いた。

12時間半の観光地めぐりは休憩がほとんどできず

1日で京都観光地27名所を回った感想は?

率直な感想を言いますと、めちゃくちゃしんどかったです。

YouTubeにあげている動画を見て頂くとわかると思うのですが、稲荷大社を過ぎたあたりからしんどいしんどいと言っており、後半ではもう帰りたくなっていました(笑)。

食事や休憩の時間は取れましたか?

食事は宇治で食べた濃い抹茶アイスと、嵐山で食べたコロッケや伏見稲荷で食べたサンドイッチくらいで、トイレは電車待ち中に駅で済ませるなどしました。

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唯一の休憩タイムとなった宇治で寄った京都 六条庵

ルートの決め方やプラン作成の際に、注意したポイントなどを教えてください。

まずは開門閉門の時間が決まっているお寺から優先し、24時間参拝が可能な神社はその合間を縫うようにして予定を組みました。

またエリアを東山エリアと宇治、嵐山周辺など大まかに区切り、拝観時間内に回れるようにスケジューリングしました。

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画像提供:稲田さん

今回の検証をしてみて、京都観光初心者さんに伝えたいことは?

時間を見ていただくとわかる通り、速攻で撮影してすぐに通りすぎるだけで滞在時間わずか1分が最短、長くても20分以内がほとんどでした。また場所によっては中までしっかり拝観せずに、外部から撮影するだけのところも。

総移動距離も徒歩と電車バス合わせて約75kmとかなりの距離で、その分移動にも時間がかかってしまいました。

結論としては無謀な京都の名所巡りは完全に無理ではないにせよ、行きたい観光地は1日で全部回らずに「近しいエリアごとに分けて、ゆっくり中まで拝観する」のがおすすめです。

名所を効率よく回るコツや、おすすめのプランなどはありますか?

 京都市内は道が混み過ぎてバスがかなり遅れたり、バスが来ても混雑していると「次のバスに乗ってください」と言われることもあるので、バスはなるべく使わない方が良いでしょう。

移動はなるべく徒歩か電車が好ましく、最近ではレンタサイクルが借りられるところも増えているので、自転車移動もおすすめです。

また検証でもエリアを分けてプランを組むことで、同じエリア内にある清水寺から巽橋まで約1時間半で9か所も名所を回ることができました。

清水寺周辺の東山エリアを1日でゆっくり回って、翌日に金閣寺や渡月橋など嵐山近辺のエリアへ行く…といった形だと、十分にたくさんの名所を回れるのではないかと思います。

京都を知り尽くした稲田さんだからこそ、27か所もの観光地を巡ることができたが、実際には過酷な1日だったようだ。この検証結果は、今後京都観光をする人にとって大いに参考になるだろう。

今回の検証ツイートを見て京都へ行きたくなった人は、稲田さんが手がけた写真集『京都浪漫紀行』もチェックしてみては。

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Amazon.co.jpより
記事中の画像付きツイートは許諾を得て使用しています。