不可能と思われた「四角いバームクーヘン」を父が焼き上げた!パティシエ親子の息子が語る衝撃とリスペクト

家族で営むパティスリーでの出来事です
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パティシエであるお父さんが、見事な職人技で四角いバームクーヘンを焼き上げたというエピソードがTwitterで話題だ。

断面を見るときれいな層になっていることがわかる

このツイートを投稿したのは、京都市北区でオーナーシェフである父親をはじめ、家族4人で洋菓子店「パティスリーミムラ」(@pat_mimura)を営むパティシエの息子さん。

息子さんは菓子作りを学んだ修行先で人気だったバームクーヘンを作りたかったが、お店にはくるくると回転させて焼く、専用の機械がなく諦めていたそう。ところがその話を聞いたお父さんは一言、「オーブンで焼いたるわ」 。

「できひんやろ」と思いつつ息子さんが言われるがままに生地を作ると、お父さんはわずか2回の試作のみで、オーブンで四角いバームクーヘンを焼き上げたという。

「四角いバームクーヘン」は店頭や通販で販売されたこともある (画像出典:「パティスリーミムラ」)

完成した四角いバームクーヘンを「焼き上がった時の衝撃と父へのリスペクトがつまったお菓子」と話す息子さんに、詳しい話を聞いた。

ただただ「すげぇな、この人」と思った

このバームクーヘンはどのように作っているのですか?

一般的なバームクーヘン専用の機械で丸く焼くのではなく、オーブンで四角く焼き上げています。

生地作りから焼き終わりまでに約2時間かかります。

お父様がオーブンでバームクーヘンを焼き上げた時のお気持ちは。

「オーブンで焼いたるわ」って言われた時は正直「いやいや無理やろ?」と思いました。 

しかし試作1回目でだいたい完成し、1番下の層が固くなったものの「なるほどそうやるのか」と僕も理解できました。 試作2回目は焼き方が工夫されていて、僕の思っていたバームクーヘンができあがりました。

ただただ「すげぇな、この人」と思いました。

お父様のどんなところに尊敬の念を抱きますか?

一番尊敬しているところは、その経験量です。

父は独立前の勤務先でさまざまな経験をし、それを自分の引き出しとして持っています。 先日もお客様から「スコーンを販売してほしい」と言っていただいたので、「スコーンって焼き方知ってる?」と聞いたら「昔やってたよ」とレシピを出してくれました。

いろいろなレシピやオーブンを試し、様々な環境で仕事をしてきた経験から培われたお菓子作りの引き出しには、いつも驚きます。

「パティスリーミムラ」のお菓子が気になった方は、店頭のほか通販でも商品を買える場合があるようなので、Twitterやホームページをチェックしてみてほしい。

記事中の画像付きツイートは許諾を得て使用しています。
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書いた人
中野ようす

野生のフリーライター。本とお笑いを摂取し日陰で眠り、たまには濡れた犬の匂いが嗅ぎたい。Twitter:@nakano_books