噴進砲関係(主に海軍) H28年3月12日写真史料からも海鷹噴進砲位置を確認。

噴進砲に関しての発言まとめ(随時更新中) 28連装については、レイテ沖海戦で瑞鶴、千歳の一部を砲塔式に改造したことは紙史料から確認が取れている。同海戦後、葛城等の一部の空母において、戦訓を採り入れた砲塔式(28連装)に改造していることが写真で確認できる(紙史料上は確認できていない。)
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さむらい@戦史調査中! @Type96_AAgun

余生を楽しみつつ史料根拠に基づき多角的な視点から戦史を調査研究する初老の研究者。故茂木大尉は私の師匠。陸、海戦史、戦国史、九六式二十五粍三連装機銃の構造原理や発射方式(三門同時発射)の解明及び噴進砲に関する最新考証及び映画「アルキメデスの大戦」の機銃考証を実施

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先日軽く触れた伊勢型の噴進砲用の射撃装置について。一月に自説批判を実施し、再調査をした結果、日本側の一次史料の記述を裏付けることができた。 pic.twitter.com/3LltgW3D6S

2021-02-20 01:18:34
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伊勢乗組だった佐藤氏の証言にある「六発単位の噴進砲弾」の解釈についてだが、これは片舷三基の噴進砲による一斉射のことを指すと考えられる。噴進砲は構造上、発射継電器を一つ回転させる毎に赤弾及び青弾が同時に一発ずつ発射されるため十分説明が行く

2021-02-20 01:02:22
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30連装ではないかという疑問を抱く方もいるかもしれないが、残された写真等から外観的な部分で見ると、いずれも30連装の構造とは異なる。そして引き渡し目録等の史料から見るといずれも28連装であることが記載されていることからレイテ沖海戦後の戦訓反映型の28連装であると見るのが妥当だろう

2020-08-11 01:33:07
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葛城の噴進砲は伊勢、日向等に装備された防焔楯ではなく瑞鶴の一番噴進砲や千歳で改造された防焔室式の噴進砲であったことがわかる。葛城に装備された噴進砲は28連装であり、おそらく瑞鶴、千歳の改造結果から戦訓として反映されたものと考えられる。 pic.twitter.com/aeUJBSuMIk

2020-08-11 01:33:06
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しかしながら今回の史料で判明したことは、少なくともレイテ沖海戦で使用された28連装とは異なるタイプの多連装噴進砲が存在していたということだ。それによって多連装噴進砲の採用理由の説明や急造兵器の割には、その手際の良さにも合点がいく。

2020-01-07 22:01:32
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とはいえ、現段階において本当に昭和17年に調製されたものなのかどうかを断定することは難しい。理由としては一度バラされた痕跡があり、追加する形で新たに頁を追加している可能性もあるからだ。

2020-01-07 22:01:32
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となると教範上にあるこの噴進砲は昭和17年に試製された時の写真である可能性が高まった。twitter.com/samurai__inui/…

2020-01-07 20:58:33
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教範上で使用された12cm28連装噴進砲とされる写真。しかしながらよく見ると23連装になっている。また28連装に比べて砲身の覆鈑が厚く、また中の区画も一発ずつの28連装と異なり、二発ずつで区画されている。この写真から伺えることは、これは28連装になる前の試作型ではないかということ。 pic.twitter.com/aAXyTq21bq

2019-01-26 21:12:27
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twitter.com/samurai__inui/…

2020-01-07 20:25:21
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噴進砲の採用経緯にしても、マリアナ沖海戦後に急に開発要求が来たと考えるよりもマリアナ沖海戦後の戦訓として更なる対空砲火の向上が叫ばれ、以前から館山で試製されていた噴進砲にスポットライトが当てられたと考える方が自然である。 x.com/Type96_AAgun/s…

2018-10-13 10:09:17
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昭和17年の砲術学校史料に対雷撃機用として12cm28連装噴進砲に関する記述があることを発見。史料自体の調査をもう少し実施するが、そうなるとやはり私の見解が正しかったといえる。

2020-01-07 20:22:24
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教範上で使用された12cm28連装噴進砲とされる写真。しかしながらよく見ると23連装になっている。また28連装に比べて砲身の覆鈑が厚く、また中の区画も一発ずつの28連装と異なり、二発ずつで区画されている。この写真から伺えることは、これは28連装になる前の試作型ではないかということ。 pic.twitter.com/aAXyTq21bq

2019-01-26 21:12:27
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噴進砲で撃墜数が極端に少ないのはそもそも弾道性能が良くない。また二種類の弾を混載使用しているため、目標に対して効果的な位置で炸裂させることが難しい。ちなみに瑞鳳の例では5~6機の急降下中の爆撃機前方に炸裂した際に全機攻撃を止めて退避行動を取っており、決して役に立たないわけではない

2019-01-26 17:02:27
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28連装についてはレイテ沖海戦が性能確認の場でもあったため、概ね横砲校の操法案に準拠していたものの、噴進砲を使用した艦艇毎に射法から創意工夫まで様々であるため中々難しい部分がある。

2019-01-26 16:42:46
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12cm28連装噴進砲で一度に二発ずつ発射(赤弾、青弾)するという証言は瑞鶴で噴進砲の旋回手だった方の証言としてある。30連装は発砲自動継電器により二発ずつ発射されることは教範にも明記されているため確実であるけども

2019-01-26 16:42:46
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12cm28連装噴進砲については、防焔楯無し、防焔楯付き、試製砲塔の3パターンが基本で、隼鷹の例については防焔楯の後方部分(赤線部)を取り外して運用。 pic.twitter.com/0NI8jHmvW1

2019-01-25 18:14:39
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従ってイラストのような照準孔はそもそも成立し得ない。日向及び隼鷹の噴進砲防焔楯を確認すれば一目瞭然。防焔鈑上方まで照準孔があることが確認できるだろう。 pic.twitter.com/FzdhVlFcXR

2019-01-25 18:08:40
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プラモデルのイラストの照準孔についてもこれは誤り。実際に射手又は旋回手の立場になって考えればわかる。噴進砲の主目標は急降下爆撃機であるので、射角は高射角になりがちだ。俯仰ハンドルで仰角を上げると砲身部と照準器も上方に指向するが、防焔楯は連動しない。 pic.twitter.com/J4RukXLJJv

2019-01-25 18:08:40
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そこで参考になるのが被雷後に撮影された隼鷹のこの写真。赤枠に注目すると取り外した痕跡及び側面図緑線部分が確認できる(日向の噴進砲防焔楯と比較するとわかりやすい)。 pic.twitter.com/iWKsydvMem

2019-01-25 17:40:03
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防焔楯の図面をよく観察すると楯の構成は三枚で構成されているということがわかる。それが以下の図だ。図面から考えられることは、隼鷹の噴進砲は元々通常の防焔楯であり、赤線部の板を取り外して運用したのではないかということだ。 pic.twitter.com/7XYI1oRNl9

2019-01-25 17:40:03
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プラモデルでよく見かける前面部のみの防焔楯については、おそらく隼鷹の写真から採用されたと推測される。しかしながら、この隼鷹の噴進砲防焔楯は本当にプラモデルのような前面部のみのものだったのだろうか?という疑問を抱き調査を行った結果、どうも違うということが分かった。 pic.twitter.com/07rLgMpF43

2019-01-25 17:40:03
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教範に記載されている12cm28連装噴進砲の側面図。防焔楯については前後面のみで側面が開放されているものが一般的なものである。以前からずっと述べているように28連装で砲塔形式のものは、瑞鶴の一番砲及び千歳において試製されたに過ぎず、30連装から砲塔形式となる。 pic.twitter.com/X0Pf0C9sJ8

2019-01-25 17:40:02
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さむらい@戦史調査中! @Type96_AAgun

いずれにしても、この手の兵器というのは現地でも転用できる急造兵器であり、強者が用いるのではなく弱者が用いるものであるということを理解してもらいたい。

2018-12-31 17:39:32
さむらい@戦史調査中! @Type96_AAgun

噴進中は爆弾とともに推進し、燃焼終了に伴い爆弾と噴進器が分離するようになっているが、実際はそう上手くいかないだろう。この欠点を改善したのが爆弾の弾尾部を取り外し、噴進器と一体型にした二十五番用である(写真参照)。

2018-12-31 17:36:56
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