HIVウイルスワクチン・インフルエンザ菌・マラリア原虫薬剤耐性・グラム染色 ~20150303わいたんべさん講義~

まとめておかないと忘れる。 しかし親切な方ですよね・・・。
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Y Tambe @y_tambe

@Butayama3 あれだけ詰め込んだ講義を全部覚えてる人がいたら、お目にかかりたい。

2015-03-03 22:00:32

結局解説してくださる。(親切)

Y Tambe @y_tambe

グラム染色。「グラム」は考案した医師、ハンス・グラムの名前から。病理学者だった彼は、肺炎で亡くなった患者の肺組織標本の、新しい染色法を考案した。まず、クリスタルバイオレット(ゲンチアナバイオレット)という青色色素で染めた後、ルゴール液(ヨウ素−ヨウ化カリウム液)で処理すると(続

2015-03-03 22:09:49
Y Tambe @y_tambe

承前)水溶性の青色色素がヨウ素によって不溶化し、アルコールで脱色した後でも、それが肺炎の原因になった細菌(肺炎球菌という、双球菌)を紫色に強く染色することを見いだした。これが始まり。その後、脱色された肺組織をサフラニンやフクシンなどの赤色で染色するようになったが(続

2015-03-03 22:13:36
Y Tambe @y_tambe

承前)当初は「細菌=紫、ヒト細胞=赤」と染まると考えられていた、この染色法で、一部の細菌は赤く染まることが発見された。細菌が紫と赤のどちらに染まるかは、基本的にその種類によって一定であることが判明したことで、同定した細菌を分類する方法として採用されるようになったのが、その始まり。

2015-03-03 22:16:06
Y Tambe @y_tambe

この染色法で、紫色に染まるのが「グラム陽性」、赤く染まるのが「グラム陰性」。目安として「球菌にはグラム陽性が多く、桿菌にはグラム陰性が多い」ということを言ってた時代もあったけど、例外が非常に多いから、正直あまりこの解釈はお勧めしないのが、個人的な考え。

2015-03-03 22:20:58
Y Tambe @y_tambe

グラム染色は細菌検査技術としては、「古典中の古典」とも言える存在なのだけど、未だに同定の最初のステップとして使われる。試薬も器具も安価で、慣れればものの5分で、グラム染色性と細菌の形状を顕微鏡観察できる。ただ、慣れてないと染色ミスも起こしやすくて、じつはかなり奥が深い。

2015-03-03 22:29:49
Y Tambe @y_tambe

一時期、この手の古典的技術は軽視されていたのだけど、最近少しずつ見直されつつある。診療保険点数も、今は60点くらいあるので、学生実習のときは「1回600円くらい稼げる技術を伝授しよう」とか言いながら指導したり(違 あと、ネット上で有志による「グラム染色道場」というブログもあったり

2015-03-03 22:33:30
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