『風立ちぬ』考察、七つの問い。

中島 亨 @sbnakajima63

【風立ちぬ】平屋の名古屋駅から三菱の工場へ。黒川は二郎に取付金具の設計をするよう指示する。二郎、また夢にトリップ（四回目くらいか？）幻の中、金具につながる支柱が割れ、幻の飛行機は壊れて墜落。

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【風立ちぬ】「はやぶさ」の飛行試験。最初は調子よかったんだけど、動力降下して最高速を出そうとしたら壊れて墜落。

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【風立ちぬ】なんかすごい腹減ってる感じの子供に、お菓子をあげようとしたら拒否された。本庄が「そりゃあ偽善だっ」と言う。二郎、認めざるを得ない。

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【風立ちぬ】つまり、ここであらたに⑥番目の問題。取付金具の費用を使えば、あの子は一ヶ月生活できる。ドイツの技術を買うための費用を使えば、日本中の飢えた子供を救える。ではなぜ、飛行機を作るのか？　飛行機（しかも戦闘機）などあきらめて、子供に食べ物をあげた方がいいに決まっているのに。

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【風立ちぬ】ドイツへ。いくつかの機体を見せてもらい、実際に飛行機に乗って飛ぶ事もできたが、工場は見せてもらえない。ドイツ人はあきらかに日本人をバカにしているが、人種に対する差別というより、技術差が大きすぎる。

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【風立ちぬ】二郎はまたしても夢を見る。雪の中を歩いていると、日の丸をつけた飛行機がバラバラに壊れて墜落してくる。要するにこのへんの流れは、壊れて墜落壊れて墜落壊れて墜落。 二郎の帰国が決まる。

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【風立ちぬ】帰国途中の汽車の中、二郎はまたしてもまたしても夢にトリップ。カプローニと一緒に、あらたな夢の飛行機を見にいく。二郎は機体の下の入り口から乗り込もうとするが、落ちそうになる。多数の手が彼をつかんで引っ張り上げてくれる。

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【風立ちぬ】（承前）それはキミを助けてくれる人たちの手だ。たくさんのたくさんの手だ。キミと夢との間に、とてつもなく遠い距離があると判明し、それでもキミがその距離を歩ききろうと決意する時、キミはたくさんのたくさんの手が、自分を引っ張り上げてくれるのを感じる。

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【風立ちぬ】ポニョの洪水のシーンが、なんか夢みたいで、死後の世界じゃないかとまで言われたけど、風立ちぬの夢のシーンは死後と言うより生命を感じる。なんかフェリーニに似てない？　ね、そう思うでしょ。

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【風立ちぬ】帰国早々、艦上機の設計チーフに抜擢される。黒川と一緒に空母（と艦上機）を見にいく。国産エンジンはひどすぎる。使い物にはならない。壊れて海に墜落。

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【風立ちぬ】二郎の設計による、海軍昭和七年試作艦上戦闘機は、試験飛行で壊れて墜落。ただし、墜落そのもののシーンは、少しあとで回想として出てくる。二郎は避暑地（軽井沢）へ。

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【風立ちぬ】無粋だが、一応確認する。二郎と菜穂子が再会し、恋が再開するためには、二郎の苦難が必要だった。苦難を知らない人間が（病気の）菜穂子と出会えたとしても、何も始まらないだろう。恋人たちは世界の果てで出会う。必ず必ず、彼らはそこで出会う。

中島 亨 @sbnakajima63

【風立ちぬ】今日ここまで。 いま気付いたけど、問題が六個も出ているのに、答は一個しか出てないぞ（まあ、そのうちなんとか……） 次回いよいよ恋のシーン。恥ずかしツイートを読みたくない人は、一回とばしてください。それではまた次回、もしくは次々回。

中島 亨 @sbnakajima63

「風立ちぬ　シーン順ツイート」四日目。軽井沢編

中島 亨 @sbnakajima63

【風立ちぬ】沢尻エリカは結婚する時に結婚契約書なるものを作成したらしい。 また、愛する夫は要らないけど愛する子供は欲しい、という女性がいて、僕はルックスもいいし一流企業のエリートなので誰か精子いりませんか、という男性がいて、ネットでマッチングしているらしい。そんな世の中……

中島 亨 @sbnakajima63

【風立ちぬ】Ｑ５の「恋が始まるのはいつか？」という問題を拡張しよう。恋愛や結婚と、契約とは、何がちがうのか？　真の恋を真の恋として見分けるためにはどーしたらいいのか？　真の恋の特徴はどんなものか？（←問題ばっか増やして、解答してない……）

中島 亨 @sbnakajima63

【風立ちぬ】前回は二郎が避暑地に行くとこまででした。 実は、震災のあとに二郎が菜穂子を見失ってから、再び菜穂子が画面に登場するまで４０分以上あります。この映画は恋愛映画じゃない、と主張する富野由悠季の論にも、まあ一理はあるわけです。

中島 亨 @sbnakajima63

【風立ちぬ】菜穂子再登場。絵を描いている。二郎歩いている。気付かない。父を呼ぶ菜穂子。二郎は、菜穂子の声にも気づかず、彼女の父とすれ違い歩いていく。

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【風立ちぬ】二度目の“風”が吹く。強風。風で飛んだパラソルは、歩き去ろうとする二郎を見つけて追いかけてくる。二郎、パラソルを両手でしっかりつかむ。その手を離さないで。パラソルは自分で追いかけてきたくせに逃げようとする。二郎、パラソルと格闘し組み伏せる。逃がしてはならない。

中島 亨 @sbnakajima63

【風立ちぬ】ホテルのレストラン。大盛クレソンを食べるカストルプの背中の向こう、菜穂子が見える。二郎と菜穂子、無言で挨拶。笑顔。

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【風立ちぬ】二郎はカンバスと絵の具を見つけるが菜穂子の姿はない。泉からの小さな水の流れ。その流れ（記憶？）をさかのぼり、二郎は森の中に入っていく。菜穂子を見つける。泣きそうな顔をしている。二郎が近づくと、菜穂子はむこうを向いてしまう。

中島 亨 @sbnakajima63

【風立ちぬ】 「あの……僕、戻ります」 「行かないで下さい」

中島 亨 @sbnakajima63

【風立ちぬ】ホテルに戻る道。ドシャ降り。でも二人には大型パラソルがあるので、相合傘。菜穂子が震災のあと二郎を捜していた事を告げる。二郎の居場所がわかったので、お絹（お手伝いさん）も喜んでいたらしい。雨は止む。雲が流れ去り、虹が出る。

中島 亨 @sbnakajima63

【風立ちぬ】 「虹なんかすっかり忘れていました」 「生きているって素敵ですね」

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【風立ちぬ】レストランでドイツ人カストルプ（ゾルゲ？）が話しかけてくる。国際情勢の話が盛り上がったところで、菜穂子の父が現れる。菜穂子が発熱したので、今夜の会食は取りやめにしたいと告げられる。何かが再開され、何かが延長される。