阻害するものがなにかで変わります。~抗生物質と抗ウイルス薬~
ウイルスと細菌は違う。
その違いがちゃんと理解できれば、それぞれに効果がある薬のメカニズムがわかるはず。
で、続き。
Y Tambe
@y_tambe
@Butayama3 で実際に、生まれたての娘ウイルスは、自分が生まれた細胞膜にあるシアル酸にくっついちゃうんですよ。だけど、そこに侵入しても、もう感染済みの細胞だから意味がない。そこでくっついたシアル酸ごと「切り離し」作業を行う。そのためのタンパク質がノイラミニダーゼ(NA)
2015-07-05 13:18:17
Y Tambe
@y_tambe
@Butayama3 承前)インフルエンザウイルスの粒子表面にある、スパイクタンパク質の片割れです。H1N1とかH3N2とかの「H」がヘマグルチニン(HA)で、「N」がノイラミニダーゼ。
2015-07-05 13:19:49「ノイラミニダーゼ阻害剤」。
Y Tambe
@y_tambe
@Butayama3 そう。ノイラミニダーゼ (NAまたはN) が働かないと、娘ウイルスは生まれた細胞の表面にずっとくっついたままで、別の細胞のところに移動できない。そして、タミフルやリレンザは、このノイラミニダーゼの働きを邪魔する「ノイラミニダーゼ阻害剤」(あとはわかるな?
2015-07-05 13:24:19
Y Tambe
@y_tambe
@Butayama3 ついでに言うと、ノイラミニダーゼが働くと、細胞表面にあるシアル酸の糖鎖がぱしぱし切られていく=インフルエンザ受容体がなくなっていく、ので、一度感染した細胞には、もうそれ以上インフルエンザウイルスがくっつかなくなります。それで効率よく新しい細胞だけに感染可能に
2015-07-05 13:27:07
Y Tambe
@y_tambe
@Butayama3 そういうことです。だから、もうとっくに「ほかの細胞に移動しまくった後」から使っても、あんまり意味が無い。
2015-07-05 13:33:21
Y Tambe
@y_tambe
@Butayama3 そう。それから、これらは「増えるのを抑えるくすり」。ウイルス粒子自体を中和したり、感染した細胞を殺して抑えるような働きは、くすりそのものにはなくて、時間が経って誘導されてきた免疫によって、病気が軽いまま「治る」ようにする。
2015-07-05 13:39:00