例によって英語教育論

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くみかおるの冒険 @ElementaryGard

子どものとき、東京の親戚の家に行って驚きました。テレビをつけるとNHKのチャンネルが違っていたから。私の地元ではフジ系のチャンネルでNHKのニュースが流れていて、カルチャーショックを受けたのです。いっしょだった祖父も面白がっていました。「ああ違うんだな」と。

2016-02-10 10:20:06
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

標準語だと思っていたことばがほかのエリアで通じなくて驚いた経験は(東京圏以外の方なら)きっとあるでしょう。たとえば名古屋地方では「まわしする」(準備をする)と普通にいうけれどほかの地方でそう言うと「あんた相撲取り?」とつっこまれてしまう。

2016-02-10 10:22:13
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

中学英語で必要なのはこういうカルチャーショック。前にもお見せしたように小5の段階で国語でスピーチのお作法を習います。国語とはすなわち日本語のことですので、このお作法もあくまで日本語文化圏内でのお作法なのですが[続く] pic.twitter.com/e47l8naFiq

2016-02-10 10:25:26
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くみかおるの冒険 @ElementaryGard

「皆さんは〇〇をご存じですか」と話を振るのは日本語文化圏ではごくオーソドックスなお作法だけど、ほかの言語文化圏で通じる保証はない。

2016-02-10 10:26:45
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

「ご存じですか」と話を振られたら「知るかボケ」と堂々とツッコミを入れてくる文化圏もあるのです。

2016-02-10 10:27:49
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

ところがそういうお作法の違いをきちんと教えないで、英語の教科書なのに日本語でのスピーチお作法で押し倒してくるのが中学英語。 pic.twitter.com/AbB8OPadDj

2016-02-10 10:29:50
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くみかおるの冒険 @ElementaryGard

"Hello, everyone. What do you want to be?"(みなさんこんにちは。何になりたいですか?) 唐突の極み。聴衆にすれば「いきなりなんだお前は」とたじろいでしまう。

2016-02-10 10:31:31
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

「皆さんは〇〇をご存じですか」文は、日本語ではスピーチの定型として受け入れられているので誰も驚かないけれど、そういう定型がない文化のひとたちには「なんだいきなりこいつ?」と思われる。

2016-02-10 10:32:54
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

youtu.be/MTs5AVcArMs 黒澤明がアカデミー名誉賞を授与されたときの様子。こういうときはまずジョークをとばして場内をなごませるのがお作法なのに、黒澤はくそまじめにスピーチするから客席が退いている。

2016-02-10 10:39:09
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くみかおるの冒険 @ElementaryGard

「私はまだ映画というものがよくわからない」 これは謙遜と、それからさらなる高みを俺は目指すぞという決意表明なのですが、観客はジョークだと思って笑い声をあげている。通訳さんの仕事ぶりは立派なのに、それでもこういうディスコミュニケーションが生まれる。@kumi_kaoru

2016-02-10 10:40:58
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

小学校国語で習ったスピーチのお作法が英語スピーチでは通用しない。これすなわち、外国語の学習には、学校で習う国語の否定(というか相対化)という裏テーマをいやおうなしに抱えるということです。

2016-02-10 10:51:20
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

英語の学習は国語の否定(というか相対化)という裏テーマを抱える…学校英語が実用にならない本当の理由がこれ。国語を否定しないよう、牙を抜かれた代物しか教材に採用してもらえない。

2016-02-10 10:54:27
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

国語を日本語として眺める、つまり外国人にはどのくらい不可思議な言語であるかという視点が国語教材にないことこそが、まわりまわって英語の授業をだめにしてしまっていると思います。

2016-02-10 10:56:39