- kikkasatsuki
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敷波につられて頼んだアイスの大がそろそろ磯波には辛くなってきた。匙の進みより早く溶けるのに焦る。磯波は離れたテーブルが盛り上がると驚いて反射的にそちらを見てしまう。何度かそれを繰り返す内に、朝霜と目が合った。今やっと磯波の存在に気付いたようで、立ち上がって寄ってくる。
2015-04-21 12:51:30口に残りがちな苺の種の食感をぷちぷちと噛み潰している場合ではないと匙を持って身を硬くする。久しぶりだとか元気かどうかなどを投げかける朝霜の言葉に単調に頷いて返事をする。アイスについて尋ねられて、苺味です、とだけ答えた。朝霜はまだ食べたことがないらしく、ふーん?と首を傾げている。
2015-04-21 12:51:37自分では食べきれないと察していた磯波は、嫌でなければどうぞ……と申し訳なさそうに差し出す。いいのかい?ともらった朝霜は置いてあったスプーンを取って溶けきらない内にアイスをかきこむ。敷波が何か言う前に、自分のスプーン使いなさいよ!と遠くから霞の怒声と匙が朝霜めがけて飛んできていた。
2015-04-21 12:51:44最近よく朝霜を見かける。磯波はそう思う。大きな声と動作、人目をひく言動。視界に入ったことに気づきやすい人物だった。そうして見つけてからいつも、遠くからその背中か横顔が見えなくなるまで動向を見守ることがほとんどである。まれに目が合うとまっすぐ向かってくる動きは追えずに慌てていた。
2015-04-23 08:28:42出撃してからの磯波は強張った顔をずっとしている。会敵が怖いのは練度が上がっても変わることはない。心配して声をかけてくれた朝霜に正直にそれを話す。まあでも、やるっきゃないしなぁ。磯波はそれに、はい、頑張ります、と固い声で答える。朝霜はその肩を叩いて、怖い時は任せな!と歯を見せた。
2015-04-26 02:14:38朝霜が遠征に出なくなってからも、少数で行う近海の海上護衛では磯波も一緒になることがあった。この海域では先行している単騎の潜水艦が一番厄介だった。元より刺し違えるつもりでこちらの懐に飛び込んで魚雷を放ってくる。磯波!右だ!朝霜の声にはっとして見つけた雷跡から必死に逃げる。
2015-04-27 08:56:13軽い音を立てて魚雷の腹が磯波の艦尾を掠めた。一気に血の気が引いて、戻ってこないかと過ぎ去った方向をおそるおそる振り向く。今回は避けきることが出来たとほっとしていると、真後ろに水柱が立ち上がる。うおー、あぶなかったな、と呟く朝霜の砲からは硝煙が吹いている。
2015-04-27 13:25:57潜水艦は瑞雲の獲物となって重油と成り果てていた。朝霜は急いで最後に放たれた魚雷の処理に回ったらしい。磯波は頭から水柱をかぶり、ずぶ濡れで硬直している。もう大丈夫だぜ、と朝霜は背中を押して進ませる。あたいがなんとかしてやんよ、と肩を叩かれて安心し、朝霜の艤装の隙間のシャツを掴んだ。
2015-04-27 13:26:01『告白をする』『清マルク』を描きor書きましょう。 #kawaiiCP shindanmaker.com/62729 1
2015-04-28 01:22:02ビスマルクさん、あのね。揺り椅子に腰掛けて寛ぐビスマルクの隣に清霜が立つ。椅子を軋ませて注意を向けた。もし、ううん、なるけど、ちゃんと戦艦になれたら、ずっと隣にいたいの。……いてもいいですか? 唐突な言葉も気にせず、別に、今のままでもいいのよ? と膝の上の黒猫を撫で続けた。
2015-04-28 01:23:34『「寒い」と相手に抱きつく』『清マルク』を描きor書きましょう。 #kawaiiCP shindanmaker.com/62729 2
2015-04-29 09:32:41週次任務で向かった北方海域で、清霜は夕雲が用意した防寒具で暖かく碇泊している。改装を経て無駄をなくし露出が増えたビスマルクを見て、ビスマルクさん寒くないの? と心配する。これぐらいは大丈夫よ、と答える前に、寒いよね?ほら、と背伸びで抱きつくように自分のマフラーを巻こうとしていた。
2015-04-29 09:32:47『電話ごしに「好き」と言っている』『清マルク』を描きor書きましょう。 #kawaiiCP shindanmaker.com/62729 3
2015-04-30 08:21:48第一艦隊が出撃中、実質の秘書艦である大和が席を外す間だけ清霜は無線電話を任された。受話器をとると、ビスマルクから手短に第一艦隊があと二日ほどで凱旋すると報告される。目玉焼きのトースト作って待ってるね!好きでしょ? と言うと、ええ、と話し相手が清霜であることに驚いているようだった。
2015-04-30 08:21:51清霜は肩を押さえてゆっくり回す。なんだよ年寄りみたいじゃんか、と朝霜に痛む肩を叩かれた。昨日珍しくソファで眠っているビスマルクの隣に座っていると、肩にもたれてきたため、倒れそうになるのを必死に堪えていたらしい。お前バカだなー、と朝霜は肩を掴んで、痛がるのを気にせず力一杯ほぐした。
2015-05-01 08:27:00『相手の肩にもたれかかって眠ってしまった』『清マルク』を描きor書きましょう。 #kawaiiCP shindanmaker.com/62729 4
2015-05-01 08:27:00『ベッドで「おはよう」と言っている』『清マルク』を描きor書きましょう。 #kawaiiCP shindanmaker.com/62729 5
2015-05-02 21:24:39ビスマルクさん!起きて起きて!ねえ、起きてってば! 休日の夜明け前、清霜はベッドで眠っているビスマルクに飛び込んで馬乗りになった。眉根を寄せて不機嫌に身を起こすビスマルクに、おはよう!と元気に挨拶をする。Guten Morgen、と低い声で清霜を抱えて静かに下ろした。
2015-05-02 21:24:43『「大丈夫だよ」と相手を抱き締めている』『清マルク』を描きor書きましょう。 #kawaiiCP shindanmaker.com/62729 6
2015-05-04 00:14:58清霜は薪を放り出す。濃霧で艦隊とはぐれて無人島に流れ着いてしまったのが二日前。今見つけた人影に駆け寄ると、清霜を探しに来た旗艦のビスマルクだった。ビスマルクは飛びつく清霜を受け止める。大丈夫だよ、ね? としがみつく小さな肩に手を置いて、司令部と交信出来る旗艦通信施設を取り出した。
2015-05-04 00:15:02『手を繋いで照れくさそうにする』『清マルク』を描きor書きましょう。 #kawaiiCP shindanmaker.com/62729 7
2015-05-04 00:35:15ビスマルクは書類を書く時には革の手袋を取り外し、机の脇に揃えて置く。清霜は、手大きくていいなあ、と空いている手を触っていた。暫くして、よく飽きないわね、と呆れられる。ビスマルクさんの手好きだもん、という言葉に、そ、そう。ならいいのよ、と意外そうにして照れを見せた。
2015-05-04 00:35:20