【ネトウヨ:ジョンお姉さん@jpn1_rok0】の主張VS【立川 京一戦史研究センター戦史研究室長論文】の記述
- kounodanwawoma1
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<戦前の外務省の手当・給与>
もし、給与を外務省が払ったとしたら、外務省の給与体系の中に記載されていなければならない。しかしそのような記載はどこにも無い。またそのような法規も存在していない。
アジア歴史資料センター http://www.jacar.go.jp/より
「御署名原本・明治三十一年・勅令第百七十七号・海外在勤外交官領事官等臨時手当給与ノ件」
国立公文書館> 内閣> 御署名原本>明治31年> 勅令
「レファレンスコード''」A03020347600
(所蔵館:国立公文書館)
内閣発令
明治31年07月27日
朕海外ニ在勤スル外交官領事官等ニ臨時手当給与ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム 睦仁
明治三十一年七月二十七日
外務大臣伯爵大隈重信 勅令第百七十七号
海外ニ在勤スル外交官領事官貿易事務官公使館通訳官外務書記生外務通訳生警部及巡査ニシテ其ノ在勤地ニ於テ戦時若ハ事変ニ際会スルトキハ其ノ継続中在勤俸年額又ハ在勤月手当ノ十分ノ五ニ相当ス
ル金額以内ヲ手当トシテ給与スルコトヲ得 本令手当金支給方ハ明治二十六年勅令第百七十一号公使館領事館費用条例中在勤俸支給ノ例ニ依ル
この中に、領事館付武官の臨時手当給与は含まれていない。
(●外交官●領事官●貿易事務官●公使館通訳官●外務書記生●外務通訳生警部及巡査)が対象である。
他の法規も同じであり、つまり「領事館付」とは言え、「武官」の給与手当は外務省が払うようになってはいないのである。
では、陸海軍はどうか?
戦前の帝国大使館附陸軍武官及び帝国大使館附海軍武官の給与がどこから出ているのか?調べてみた。ここで議論となっているのは(給与が)「軍から払われているか?」OR「外務省から払われているか?」である。いずれにしても法規によって定められているはずである。
2015-05-26 13:11:51まず、法規から調査
まず見ておきたいのは、明治38年に刊行された『陸軍給与全書』である。 pic.twitter.com/o7uJfZFoX8
2015-05-26 13:19:09『陸軍給与全書』kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid…「ー本書は明治38年1月31日現行の陸軍経理計算に必要な諸種○○に関係する法規を主として編纂したるものなり」などと書かれている。 pic.twitter.com/01G7mloor0
2015-05-26 13:36:40目次には
●「在外国公使館付陸海軍武官 俸給令」
●「外国駐在陸軍武官在勤 俸給支給の件」
●「外国駐在陸軍武官給与令」
http://kindai.ndl.go.jp/view/jpegOutput?itemId=info:ndljp/pid/798040&contentNo=5&outputScale=4 …
【在外国公使館付陸軍武官 俸給令】勅令212kindai.ndl.go.jp/view/jpegOutpu… …「第一条、在外国公使館付陸海軍武官の俸給は分ちて本 俸及び 在勤俸の二種とす」
2015-05-26 14:10:28「第二条、公使館付陸軍武官の本俸は陸軍給与令に定るところの現役俸及職務俸とす 公使館付海軍武官の俸給は海軍軍人俸給令中第一表に依る」
2015-05-26 14:15:57この【在外国公使館付陸軍武官 俸給令】は明治27年4月1日から施行された。kindai.ndl.go.jp/view/jpegOutpu… …
2015-05-26 14:38:43【 外国駐箚陸軍武官在勤俸支給ノ件】勅令二〇三「外国駐箚陸軍武官には現役俸及び職務俸の他在勤俸を支給すその年額は駐箚国または駐箚地本国の公使館付武官在勤俸定額以内とす、前項在勤俸支給に関しては在外国公使館付陸海軍武官 俸給令の規定を準用す」
2015-05-26 14:51:01では実際にどのようにして予算が計上されたか?見てみることにしよう。
まず「各省決算報告書・明治二十七年度各省決算報告書」【A12110116300】を開くとコマ238から陸軍の計算書が掲載されている。 pic.twitter.com/Ais5qL9vuW
2015-05-30 17:05:48この中のコマ242には軍事費の中の第一項-第3目に「海外公使館附上長官及士官・公使館附武官在勤俸」-第4目に「公使館附武官在勤俸」と書かれている。 pic.twitter.com/TpusmzFu9U
2015-05-30 17:16:45次に見るのは、(Ref.A10110431100)明治二十八年度各省予算現額報告書における陸軍省所管経費決算報告書(コマ277)である。 pic.twitter.com/1ZH9D10RuO
2015-05-30 17:54:40陸軍省所管経費決算報告書(コマ282)には、「公使館附武官在勤俸」として経費決算報告されているのである。 pic.twitter.com/Nw2woVzLcO
2015-05-30 18:08:31コマ303第3目「公使館附武官在勤俸」で計上されている。 pic.twitter.com/XdgQr7tkgW
2015-05-30 18:29:41明らかに陸軍が軍の必要経費として計上している。「在外公館駐在武官の給与は外務省予算から支給される。」などというデマカセが入り込む余地はどこにも無い。
2015-05-30 18:38:04昭和期においても変わらずに大公使館附駐在武官の給与は陸軍経費から支払われている。
明治時代の大・領事館付武官についてみてみたが、それでは昭和時代はどうか? 「各省決算報告書・昭和十五年度陸軍省所管経費決算報告書九」(A12110141000)には 昭和十五年の陸軍省所管経費が書かれている。 pic.twitter.com/tDDWwX1Q8t
2015-05-30 19:14:39コマ11には、「大公使館附駐在武官及外国駐在官在勤俸」「大公使館附駐在武官妻加俸」の項目がある。 pic.twitter.com/Sa8JHiMufP
2015-05-30 19:21:42コマ17、18には、「大公使館附駐在武官家族旅費」の項目があり、。つまり大公使館附駐在武官の家族まで陸軍の予算から、払われていたのである。 pic.twitter.com/NtDFC3YpRT
2015-05-30 19:31:32