いてもいいけど、身近にいるのはイヤ？LGBT初の意識調査

SHIMIZU Akiko（清水晶子）『フェミニズムってなんですか？』 @akishmz

選択的夫婦別姓、こちらだと賛成の割合はかなり低い。しかも今世紀に入って保守化している。 法務省：平成２４年の世論調査の結果 moj.go.jp/MINJI/minji36-…

SHIMIZU Akiko（清水晶子）『フェミニズムってなんですか？』 @akishmz

「男女のあり方と社会意識に関する調査」配布資料より。調査目的：性的少数者の捉えられ方を多角的に把握すること、社会経済的属性と性的少数者に関する意識との関連の把握、様々な事項に対する意識と性的少数者に関する意識との関連の把握。

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→調査地域：全国、対象：20~79歳までの戸籍上の男女、抽出方法：住民基本台帳による層化二段無作為抽出法、調査方法：留置調査（訪問留置訪問回収法、一部郵送返却）、期間：2015年3月、回収数：配布2600、回収1259（回収率48.4%)、指紋数：全59問、157項目。

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→【知識と認識】同性愛の知識は概ね高正答率（60代以上で低い）。性同一性障害は女性で顕著に正答率が高く、年齢にしたがって正答率低下。学歴別では概ね教育歴の長さに比して正答率が上がるが、同性愛については「短大・高専」、GIDについては「専門・専修学校」でもっとも正答率が高い。

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→【差別意識と抵抗感】恋愛感情については、同性間、男女両方に向かうもの、どちらも肯定が5割を超えるものの、性行為になると抵抗が強い（男性間6割、女性間4割、男女両方5割）。男性の抵抗感は対象の性別により変動する（男性同士に対して強く抵抗感を表明する）。女性は比較的一定。

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→【差別意識と抵抗感】性別移行は「おかしくない」と考える人が全体で５割超。年代が上昇するほど減少し、女性の方が「おかしくない」と考える率が高い。男性から女性への移行と、女性から男性の移行とでは、ほとんど差は見られない。

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→【差別意識と抵抗感】仲の良い友人が同性愛／両性愛／性同一性障害だったときの抵抗感は５割。年代があがるにつれて上昇。男性同性愛・両性愛、性別移行については、男性の抵抗感が強い。女性同性愛・両性愛については男女で抵抗感に大きな差はない。

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→【差別意識と抵抗感】同性間の恋愛感情を「おかしい」と感じる人の2割弱は友人なら「抵抗ない」とする。逆に恋愛感情は「おかしくない」人の３割は友人なら「抵抗あり」。性別移行についても同様。

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→【教育】同性愛・両性愛および「からだの性別を変えたいと望む人」について義務教育で教えることについては、男性より女性の方が賛成が多い。年齢につれて反対が増える。同性愛・両性愛を教えることに賛成するが性別移行を望む人については反対の人が、その逆より２倍いる。

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→【教育】小学校教員になってほしくない人としては同性愛男性が一番多く、性別移行した人の方が少ない。男性より女性の方が抵抗感が少なく、どの年代をみても子供がいる人はいない人より抵抗が強い（同性／両性愛で２倍前後、性別移行で2.6~7倍）。

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→【性的少数者との関わり】メディアで見聞きした人は9割近いが、女性同性愛が最も低く6割台。娯楽番組より報道・教養番組の率が高い。しかし性的少数者が自分の周囲にいるかどうかについては、同性愛者5.3%、性別を変えた人は1.8%。「いない」と断言する割合は高齢者の方が高い。

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→【性的少数者との関わり】仲の良い友人からのカミングアウトについては、「理解したい」6割台、「言ってくれて嬉しい」4割で、他の選択肢を引き離してこう割合。6,70代では男性の３人に1人が「気持ち悪い」、女性の３人の1人が「聞かなかったことにしたい」を選択。

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→【性的少数者との関わり】身近な人が性的少数者だとしたら、関係が近いほど「嫌だ」という割合が高い。近所の人や同僚で１割台、子どもで４割台。「嫌だ」の割合は女性より男性、若年層より高齢者で高い。ただし「子ども」に関しては20代でも「（どちらかといえば）嫌だ」が過半数。

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→【性的少数者との関わり】40代男性について職種別に同僚が性的少数者だった場合をみると、「（どちらかといえば）嫌だ」という割合は、管理職において一番高い（同性愛71.5%、性別移行57.1%）。男女共、全世代で、性的少数者がまわりにいると認識している方が「嫌だ」の割合は低い。

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→【同性婚】賛成14.7%、やや賛成36.4%、やや反対25.4%、反対15.9%、無回答7.6%。否定的見解を選ぶ割合は男性および年齢が上の層で高い。生殖を理由とする否定的見解は１割にすぎない。

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→【同性婚】外国人や障害者などの増加に反対する人は、そう思わない人にくらべ同性婚にも反対の割合が高い。信仰や信心をもつ人は持たない人にくらべて反対の割合が高い。職種別では管理・労務と農林漁業で反対の割合が高い。

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（→ちなみに会場では「同性婚」だけがパートナーシップのあり方ではなく、婚姻制度自体の問題への指摘もあって議論がなされていることも含めて、きちんと説明がされていました。）

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昨日の報告会に関して驚いたのは、「当事者の気持ちを考えているのか」的なツイートがみられたこと。これ、調査主体を「国立社会保障・人口問題研究所」と報道した報道機関が悪い気がw。報告会では三期にわたる科研研究グループによる研究との説明があり、配布資料にも明示されているのに。

SHIMIZU Akiko（清水晶子）『フェミニズムってなんですか？』 @akishmz

むしろわたしにとっては、「日本の隠された同性愛嫌悪を明らかにする」ことを90年代に主張していた風間さんや河口さんが入った今回の調査がまさにそれを行ってみせた、というところが、感慨深い。もちろん都が積極的に同性愛者排除を行った当時と比べれば、格段の進歩もあるのだけれど。

SHIMIZU Akiko（清水晶子）『フェミニズムってなんですか？』 @akishmz

今回の報告はどれも日常の差別や偏見とかかわる話だったと思う。「同性婚？ああ何かまあやりたい人はいいんじゃない」と他人事としては言いつつ、性的少数者が近所にいても同僚にいても友人でも「抵抗」があり、ましてや家族だったら「嫌」で、子どもとは関わって欲しくない、と考える人々の社会。

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TVにおネエ系タレントが出演し渋谷の条例が話題になり、「日本では性的少数者への差別や偏見はそれほどない」と誤解している学生さんは（「当事者」ですら）時々いるけれど、実際問題、家族内でも職場でも地域でも、これだけの差別や偏見の中で毎日生きているよ、ということ。

SHIMIZU Akiko（清水晶子）『フェミニズムってなんですか？』 @akishmz

たとえばこういうことを市議会副議長が公言して、倫理的にどうとか人権感覚がどうとかはとりあえず飛ばして、それが政治的に不利にならないと判断できるような、そういう社会。 twitter.com/turusashi_masu…