「コオロギの餌を人間が食べればいいのでは?」大豆カスから豆腐を作ってみた人のチャレンジ精神がすごい

昆虫食の話題をきっかけにした斜め上の試み…!
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コオロギをはじめとする“昆虫食”が注目される中、コオロギの飼料にも使われる「大豆カス」を加工して食べてみた人のツイートが反響を呼んでいる。

コオロギの餌である大豆カス

投稿したのはTwitterユーザーのみなせ(@Ton_beri)さん。「コオロギの餌の大豆やトウモロコシを人間が食べれば良い」という話を聞いて、実践してみようと思ったそうだ。

手作り豆腐の製造工程は次の通り。

1、大豆カスを家庭用粉砕機を用いて粉状にする

2、大豆カス粉を1Lの水につけ1時間置き、豆腐用大豆カス粉汁を作る

3、できた汁を700ccの沸騰したお湯に少しずつ入れながら、再度沸騰させる

4、布で濾して豆乳とおからに分離し、豆乳ににがりを入れおぼろ豆腐を作る

大豆カスからできたおぼろ豆腐

5、おぼろ豆腐をざるにあげれば“大豆カス豆腐”が完成

見た目は完全に普通の豆腐

常人にはなかなか思い至らない、チャレンジングな試みを行った経緯をみなせさんに詳しく聞いてみた。

「珍しいものを調理して食べる」という趣味があった

飼料用大豆カスでお豆腐を作ろうと思ったきっかけは?

もともと私には珍しいものを調理して食べるという趣味があり、「戦時中や終戦直後に大豆カスを食料にしていた」「大豆カスから豆腐を作るという論文が出ている」「味噌や醬油の原料として大豆カス(脱脂加工大豆)が使われている」などの知識を持っていました。

以前から何かに使おうと大豆カスを何kgか買っていたため、今回飼料用としての大豆が話題になっていたので、やってみようと思った次第です。

醬油の原料にもなっている脱脂加工大豆

通常の豆腐と比べ味に違いはありましたか?

市販のものと比べてやわらかくクリーミーで、「ゆるめの豆乳生クリーム」 や「豆乳クリームチーズ」に近い味わいがしました。

「豆の旨みが出て、コレがまた美味い。クリーミーなうまさ、舌触りもいいぞ」(みなせさん)

実際に作ってみた感想は?

大豆カスは丸大豆と比べて溶出たんぱく質が少なく、にがりを入れた際に固まりづらかったため、やわらかくなってしまったと思われます。また家庭用粉砕機で粉砕したので粒度が荒かったようで、もっと細かく砕けばおからが残らず重たい豆腐がを作れると思います。

製造過程でできたおから

今回、新たに発見したポイントはありますか?

豆乳を作る前に粉砕せず、普通の豆腐のレシピと同じように水に浸してから煮て潰す方法だと、異なる味になる可能性があると思われます。

次回は「インジョコギ」という、主に北朝鮮で食べられている、大豆カスを使って作る肉の代用品にチャレンジしてみたいと考えております。

今回の大豆カスのなかでもインジョコギ風に作られたメニューもある

みなせさんによる、あくなき食の探求はまだまだ続きそうだ。

(※もちろん、みなせさんがあくまでもご自身の豊富な経験に基づいて自己責任の範囲でやっていることなので、よい子は迂闊に真似してみようと思ってはいけません!)

記事中の画像付きツイートは許諾を得て使用しています。
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書いた人
hiro

佐賀県出身です。佐賀在住で犬猫飼ってて動物が大好きです。2年前からフリーライターしています。風景写真を撮るのが趣味でクラウドにたくさんあります(^^♪