夏の風物詩・セミが何時に静まるか、録音して検証した投稿が話題を呼んでいる。
ウチの周りのセミが急激に静かになる時間が気になりすぎて録音して検証してしまった…。
その結果、0時半くらいに極端に減少することが分かった…。 https://t.co/bXbrfPCMnL
— masanaga (@tasklong) 2023年8月5日
投稿主のmasanaga(@tasklong)さんは「家の近くのセミが静かになる時間が気になる」という理由から、機材でセミの声を録音することに。
するとどういうわけか、masanagaさん宅周辺のセミは「深夜0時30分を境に一気に静かになる」ことがわかった。
スペクトログラムも表示するとより分かりやすいね。
0時半くらいに家の前のセミが静かになり、その30分後に周囲のセミも含めて完全に鳴きやんでる。 https://t.co/tkQi3wkVgP
— masanaga (@tasklong) 2023年8月5日
続けてスペクトログラム※を用いた別の検証データも投稿したmasanagaさん。確認したところ、自宅前のセミの声がやんだ30分後に周囲のセミも完全に鳴きやんだようだ。
セミの声がパタリとやんだことで、グラフが極端に切り替わっているのが面白い。セミなりの事情や法則があるのか、とても気になってくる。
※音の強さ、周波数、時間を示すグラフ。色が濃いと音が大きく、薄いと音が小さくなる。声紋とも。
この不思議な検証結果に、X(Twitter)ユーザーたちからは「面白い」「夏休みの自由研究になりそう」といったコメントが寄せられた。
中には「セミは一定の温度で鳴く」「体内時計?」など、思い思いの考察を展開する人も。
今回はmasanagaさんから、セミの声の検証について詳しく話を聞いてみた。
別の方法でもセミの声を調べてみたい
セミが深夜0時30分過ぎに一斉に鳴きやむことに気付いたきっかけは?
自宅の近くに家の中までセミの鳴き声が聞こえてくるような森林公園があるのですが、ある日の夜「そろそろ寝ようか」という時に、セミの鳴き声がまったく聞こえないことに気付きました。
それからセミがどの時間帯に鳴きやむのか気になり、次の日にマイクをセットして録音してみました。
セミの声の録音はどんな方法で行ったのですか?
趣味で動画撮影などをしているので、その際に使用しているマイクで録音をしました。
公園は家のすぐ裏なので、窓を開けて部屋の中から録音するシンプルな方法でやっています。次の日の録音は、部屋の外にマイクを取り付けた三脚を立ててやりました。
セミが定時に鳴きやむ理由について、ご自身の仮説はありますか?
いろいろ試しましたが、結局「何もわからなかった」というのが正直なところです。
別の日にも音を調査していたのですが、深夜0時30分よりもっと遅い時間まで鳴くこともありましたし、気温が下がったから鳴きやむというわけでもありませんでした。
時間や温度の違いによって鳴きやむという法則はなかったようなので、もっと別の方法で調べる必要があるのかなと思います。
昨日ほどわかりやすい波形にはならなかったな。
午前0時から2時までの2時間のデータ。
気温は30℃でスタートしてるけど、部屋から持ってきたのがそのまま残った状態な気がするから実際には27℃~28℃くらいな気はする。
あと1時台の鳴きやみは気のせいじゃなかった。
1時半にまた鳴き始めてた。 https://t.co/k3aHzg8WIO
— masanaga (@tasklong) 2023年8月6日
この間もそうだったけど、陽が落ちてからは静かになるんだよなーと。
何時くらいからまたセミが鳴き始めるのかマイクをセットしてみたら、21時くらいだった。
気温は28℃。
スペクトログラムの見方もだんだんわかってきたな。 https://t.co/p4RVFsYWcc
— masanaga (@tasklong) 2023年8月9日
masanagaさんは同様の検証を繰り返し行っており、「深夜1時に鳴きやみ、40分後にまた鳴きだす」「21時ぐらいから鳴きだす」など、検証のたびに異なる結果になったり、新しい疑問を見つけたりしているようだ。
何度も実験してデータを集める作業は、確かに子どものころの自由研究を思い出させる。
masanagaさんのように日常でふと気になるものを見つけたら、童心に返って大人目線の「夏の自由研究」に挑戦してみるのも良さそうだ。