500種類以上!昔懐かしいCDショップのロゴ入り「CD保護マット」を収集する人の想い

CDショップに通った思い出がよみがえる…!
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CDショップのロゴが入った「CD保護マット」を譲ってほしいという投稿が話題になっている。

CD保護マット
配色にも個性が光る「CD保護マット」

「平成文化研究家」として活動している山下メロ(@inchorin)さんが投稿した画像には、ショップロゴやカラーがデザインされ、定番のフェルト生地で作られたたくさんのCD保護マットが広げられている。

CD保護マットとは、CDの面を保護するためにCDケースのトレイに敷くもの。山下さんはCDショップが少なくなっている状況を踏まえ、記録と回顧の意味を込めて各お店のロゴ入りオリジナルCD保護マットを「保護」しているそうだ。

投稿を見たユーザーからは「今度実家で漁ってみます」「それなりにある気がする」という声や、山下さんが所有する保護マットに対し「家の近くにあったCDショップかも」といった反応が寄せられた。

かつては数多く流通していたという、ショップのオリジナルCD保護マット。コレクションし始めたきっかけや現在の状況など、山下さんに詳しく話を聞いた。

思い出を忘れないためのCD保護マット

CD保護マットを集め始めた経緯を教えてください。

2015年から数えて8年半、CD保護マットを集め続けています。

きっかけは、同窓会で思い出のCDショップの話をしたことです。自分が青春時代を過ごした90年代はミリオンヒットの連発でした。

当時、CDは若者の重要な趣味・娯楽だったため、新譜の発売日には地元のCDショップ「コメット」でクラスメイトによく遭遇していました。しかしその「コメット」もいつしか閉店し、看板すら残ってないということを同窓会で知ったんです。

平成の文化を残す活動をしている自分としては、消えゆく町のCDショップをなんらかの形で残さねばと思いました。しかし、袋やポイントカードを残している人はなかなかいません。そこで思いついたのが、看板と同じロゴがプリントされ、ノベルティとして配られていたCD保護マットでした。

今では「コメット」のCD保護マットも寄付いただき、いつでもショップとの再会を感じられるツールとなっています。

CD保護マット
山下さんの地元・埼玉県加須市にあった「コメット」のCD保護マット

CD保護マットの入手方法は?

中古CDショップの店員さんに残してもらうように依頼したり、実家のCDに挟まっている人から譲ってもらったりしてます。

中古CDなどに敷いたまま売られていることもあるので、現代も入手できる可能性は高いです。

CD保護マット
保護マットの保護活動に協力する中古CDショップの店員さん

現在(2023/8時点)は何種類集まりましたか?お気に入りがあれば教えてください。

色違い含めて500種類ほどありますが、まだまだほんの一部ではないかと思っております。

知らないお店に関してはまったく思い入れがありませんが、そのお店に通っていた人たちにとっては懐かしい思い出のはずなので、大切にしなくては…と思います。

お気に入りは難しいのですが、見たことなかったけどロゴが当時っぽくてカッコいいなと思うものはあります。珍品としては、クリスマスプレゼント用のCD保護マットでしょうか。

CD保護マット
デザインにこだわりを感じるクリスマスバージョン

山下さんは自身の著書『平成レトロの世界 山下メロ・コレクション』の中でもCD保護マットを紹介している。

CD保護マット
Amazon.co.jpより

お店がなくなってしまっても残り続ける、CD保護マット。刻まれたショップロゴに触れて、懐かしくあたたかい気持ちになる人も多いはず。

当時の思い出の形を集めるすてきな活動に、心からのエールを送りたい。

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