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11日目
[ハンドアウト]気が付くと、君は明滅を繰り返す電灯を見上げ、口笛を吹いている。好きだったはずなのに、曲名が思い出せない。《開始地点[町]shindanmaker.com/541547》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541552
2015-07-30 01:21:03[町]君が休息から目覚めると、傍らに未開封の缶ジュースと白い花が置かれていた。それはお供え物のようにも見えた。《無条件で【魂+1】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547
2015-07-30 01:21:2811日目。口笛のおひねりにジュースとお花をもらった。【魂8/力0/探索0】『角(力+2)』『三ツ目(力+1、探索+2)』『複口(力+2、探索+1)』 #黄昏町のくらげ
2015-07-30 01:33:33……ひゅーひゅーひゅーひゅひゅーひゅひゅー……ばらばらのリズムで光る街灯の光と、聞き覚えのある口笛の音色で私は我に返りました。ひゅーひゅーひゅーひゅーひゅひゅーひゅーひゅひゅー……私は無意識のうちに口笛を吹いていました。
2015-07-30 01:41:49歌手も歌詞もタイトルも思い出せないけど、それは私の好きな歌でした。私は心に染みついたリズムを途切れないように吹き続けます。ひゅーひゅーひゅひゅーひゅひゅー……わ、口が二つあるからコーラスも一緒に吹ける。すごい。ホーミーもできるかな。後でためしてみよう。
2015-07-30 01:48:04その歌を吹き終わったところでがさ、と足元で何かがこすれる音がしました。足元には、缶ジュースと紙にくるまれた白いお花が置かれていました。風に揺られたお花が紙とこすれてがさ、と音を立てます。それはまるで、お供え物のようでした。でも今の私はそれが、口笛へのおひねりに見えました。
2015-07-30 02:02:1812日目
[町]背後から、ふしゅるふしゅる、と奇妙な音。振り返ると2mを越す躯体の怪物が、君を見下ろしている。《力3以上で勝利【魂+1】、力2以下で死亡【魂-1/異形『爪(力+2)』を入手】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547
2015-07-31 00:49:1512日目。大きな敵も倒せるようになった。【魂9/力0/探索0】『角(力+2)』『三ツ目(力+1、探索+2)』『複口(力+2、探索+1)』 #黄昏町のくらげ
2015-07-31 00:51:21ひゅっひゅーるーひゅっひゅるひゅるるー……口笛を吹きながら、私は商店街を歩きます。アーケードはぼろぼろで、隙間から射しこんだ夕陽がひび割れの舗道を照らしていて、なんだか幻想的でした。遠くの空では翼の生えた大きなトカゲと羽の生えた人が戦っている影が見えます。
2015-07-31 01:20:16ふしゅるふしゅる……そんな音が私の後ろから聞こえてきました。振り向くと、私より一回りは大きい、身体中にツタの絡まった二本足で歩く虎のような生き物が私を見下ろしていました。ぐちゃぐちゃに崩れた口からは、さっき聞いたふしゅるふしゅるという音が聞こえてきています。
2015-07-31 01:31:09ぐぅぼじゅるぐぐ! よだれをまき散らしながら、それは私に突進してきます。まっすぐでよけやすい動き。斜め前に飛び込んでそれを私は、敵の身体から伸びてくる何本ものツタに気付きます。シャッターの閉じたお店の前に置いてあったポリバケツでそれを受け止めて、敵に向かって走ります。
2015-07-31 01:42:11ポリバケツはツタにぐしゃぐしゃにされました。その間に、私はまだ突進の勢いを殺し切れていない敵に頭からぶつかりました。ぎゃぼごじゅぼるぐぅ! ほえる敵の背中から角を引き抜いて、私はひざ裏に思いっ切りパンチしました。背中をそらして叫んでいた敵は、バランスを崩して倒れていきます。
2015-07-31 01:51:43残った片足を中心に、回って倒れていく敵のあごを蹴り飛ばそうとジャンプしたところで、私は逆方向から向かってきたツタに弾き飛ばされました。「がほっ……!」シャッターが私を受け止めて、二度と開けられないくらいにひしゃげました。ツタにぐるぐると巻き付かれて、私は身動きが取れなくなります。
2015-07-31 01:57:01その間に敵は立ち上がっていて、ツタでぎりぎりと私を絞め付けてゆっくりと持ち上げます。ぎゅっぎゅぎゅっぎゅっぎゅ。ばらばらのリズムで強く絞められて、私はごほごほと咳込みます。息を吸おうと大きく口を開いたところで、ツタが大きく私のお腹に食い込みました。私は思いきり歯を食いしばります。
2015-07-31 02:10:56食い込んでいたツタを私のお腹にある口の鋭い歯が噛みちぎって、そこから先のツタがぼとぼとと落ちていきました。自由になった手で二の腕周りに巻き付いているツタを引きちぎります。戻ろうとするツタを私は強く引きます。敵も引っ張られないように足を踏ん張って、私との力比べが始まりました。
2015-07-31 02:17:36私の引っ張る力とツタの戻ろうとする力はほとんど同じくらいでした。敵も意地があるのか、他のツタを使って攻撃してこようとはしません。少しずつ、少しずつ敵が前のめりになってきました。とうとう敵は虎らしい、四つんばいになりました。
2015-07-31 02:22:59ぐじゅるごぼぅ! 突然敵が両手を使って跳ね起きました。私はその勢いに引っ張られて、ツタを持ったまま飛んでいきます。敵が飛んでいる私を叩き落そうと、腕を大きく振りかぶりました。私はそれが振り下ろされる前に、もう一度思いっ切りツタを引っ張りました。「おうりゃあっ!」
2015-07-31 02:27:33ツタを引っ張って加速した私は、敵の目元に両足を叩き付けました。ごぼぼぼぉっ! そんな声を上げて敵は倒れてます。「べふっ!」ドロップキックをした私はそのまま落ちて背中を打ちました。素早く起き上がって離れたところで警戒していても、敵が起きる気配がなかったので私はそこを離れました。
2015-07-31 02:35:1313日目