「オニオングラタンが大きすぎる」フランスの老舗大衆フレンチ店で出会った驚きの食事体験談が話題に
フランスのリヨンにある、1836年から続く大衆フレンチのお店に訪れた人が「驚きの連続だった」と報告したツイートが話題となっている。
1836年から続く大衆フレンチ料理店で夜ご飯を食べたんだけど驚きの連続だったので覚えてるうちに _φ(・_・メモ https://t.co/WsSMuSI0hr
— マサキ㌠ (@Masaki_ponpoko) 2023年6月1日

投稿したのは、イタリアに留学中のマサキ(@Masaki_ponpoko)さん。マサキさんが訪れたのはリヨンにある「Brasserie Georges」というレストランだ。
投稿された画像からは、大きなシャンデリアや歴史を感じるオブジェなどがほどこされた荘厳な雰囲気のある店内と、カジュアルなスタイルで食事を楽しむお客さんたちの様子がわかる。長い歴史のなかで、一般市民に広く慕われるようになった料理店ならではの光景なのかもしれない。
マサキさんは、オニオングラタンスープにはじまりエスカルゴ、卵をブイヨンのゼリーで固めた冷製、デザートのチーズと、食べたメニューを次々とツイートしている。
朝起きたら拡散されていたので補足
1.場所はリヨンのBrasserie Georges
https://t.co/0o2M4cPokb
2.オニオングラタンが大きすぎて前菜3つとお酒とデザートでもいいか聞いて頼んだ
3. 自家製ビール美味しい
イタリア留学中の料理好き博士課程です。Instagramあります→ https://t.co/YrQ4pVaqG4 https://t.co/PgkcH0W6mJ
— マサキ㌠ (@Masaki_ponpoko) 2023年6月1日
美味しそうな料理の数々に、Twitterユーザーからは「オニオングラタンスープが気になりすぎる」「オシャレだしおいしそう」と料理に関する感想や「リヨンのBrasserie Georgesですね! 懐かしいです…」など、お店を知っている人からのコメントもいくつか寄せられている。
マサキさんに、今回食事したお店やメニューについて詳しく話を聞いた。
歴史あるしゃれた大衆ビアホール
気軽に入れる雰囲気のお店でしたか?
比較的カジュアルな部類だと思います。
今回訪問させていただいた「Brasserie Georges」はブラッスリー(ビアホール)の営業形態をとっており「コース料理のみ・大きいお皿に小さな料理・敷居が高い」という日本人がイメージするフランス料理とは異なる印象でした。
日本のお店に例えると、どんなお店でしょうか? 価格帯も教えてください。
店内は天井が高く装飾も豪華絢爛でスタッフも肩を張りすぎない礼儀正しさを感じましたが、各々が食事やお酒を楽しむ音が飛び交う賑やかな雰囲気は、歴史あるしゃれた大衆ビアホールでした。
日本の店の形態でいうと、開放的なホールがある「サッポロビール園」のような雰囲気です。
価格帯はアラカルトで8€〜、メインは12€〜、ワインはグラス4€〜と比較的高すぎないと感じる値段設定でした。
※1€=日本円で約156円(2023/6現在)
あまりの大きさにのちの注文を調整したという「ハンドボール程度の大きさ」のオニオングラタンスープについても聞いてみた。
オニオングラタンスープの量は想定外でしたか?
日本での食事経験からマグカップサイズを想定していたので、オニオングラタンスープがサーブされた時は間違ったオーダーをしてしまったかと、正直不安になりました。
①オニオングラタンが異様に大きくてハンドボール程度の大きさ。中のバケットも規格外の分厚さで腹持ちがすごい。スープは玉葱の甘味がたっぷりで塩はほとんど無。我々はこうやって食べるんやと教えてもらったのが煮沸した赤ワインと卵黄をかける食べ方、これでより美味しくなるらしい(甘味が際立った) https://t.co/Tsh7j93m3J https://t.co/O59r0Dartf
— マサキ㌠ (@Masaki_ponpoko) 2023年6月1日

テーブルに運ばれてきてからは、スタッフがマデラ酒と卵黄をミックスしたものをオニオングラタンスープにかけるパフォーマンスを始めました。
チーズがとろけたスープを温かいうちに食べたいと思っていたら、幸いなことに同タイミングで運ばれてきた料理が冷菜だったので、ソースをかけてもらったあとすぐにスープを食べることができました。
食べるのに時間はかかりましたが、最後のほうにスープが染みきった分厚いパンを食べるのも良かったです。
そして食事のラストにスタッフから「デザートにチーズはいかが?」と言われ、最も衝撃を受けたというマサキさん。その「衝撃」の理由も聞いてみた。
④一番衝撃だったのは「デザートにチーズはいかが?」の一言。イタリアにいるとチーズ=前菜のイメージだったけど、カッテージチーズFromage Blancà とフレッシュクリームla Crèmeを頼んで卓上にドカンと置かれた砂糖をかけてじゃりじゃり食べたらチーズケーキの素を食べてるような感覚になれて良かった https://t.co/hW7lAXh9Kl
— マサキ㌠ (@Masaki_ponpoko) 2023年6月1日

「デザートにチーズはいかが?」の一言がなぜ一番衝撃だったのでしょうか?
現在私が住んでいるイタリア北部トレントでは、チーズは前菜として生ハムと一緒にサーブされることが多いので「チーズ=前菜」のイメージが強いのです。そのため、デザートとしてチーズがサーブされる発想がまったくなかったので驚きました。
この店に訪問する直前までリヨン郊外のPaul Bocuse本店にお邪魔していたのですが、コースメニューの中の「チーズ取り放題」がデザートの直前だったことをずっと不思議に思っていました。
このお店に来てからようやく「フランスとイタリアのチーズは種類から立ち位置まで異なる」ことに初めて気付きました。
チーズに砂糖をかけて食べたそうですが、この食べ方は初めてでしたか?
チーズと生クリームに続いて砂糖の容器がサーブされた時は、食べ方の説明がなかったので困惑しました。周りをよく観察して、さらに各素材の組み合わせを全パターン試してみました。
その中でクリーム(la Crème)に砂糖をつけてからチーズ(Fromage Blancà)をすくって食べるとフレッシュなチーズの爽やかさと、クリームの奥行きを砂糖が仲介してそれぞれの良さを活かしているように感じられたため、その手法を採用して食べました。いまだにこの食べ方が正解だったのかはわかりません。
マサキ(@Masaki_ponpoko)さんは現在イタリアで留学生活中。Twitterでは、自炊ご飯や訪れたさまざまな国の食事の記録、イタリアでの日常などを投稿している。現地にいるからこそ体験できるようなグルメの数々が気になる人は、フォローしてみては。
砂肝を白ワイン・トマトと一緒にことこと煮込むだけで、特に下処理せずとも柔らかくなってほんのりお出汁も出てめっちゃいい肴が錬成されるん最高やね DURELLI DI POLLO IN UMIDO https://t.co/HK5txlEKV7
— マサキ㌠ (@Masaki_ponpoko) 2023年6月17日
