猫さんがベッドに横たわると10秒でウサギが登場！2匹が仲良くなるまでの経緯を飼い主さんに聞いた

猫とうさぎというコンビの仲良しぶりがわかる動画がX（Twitter）で話題になっている。

動画が撮影されたのは深夜2時頃。ベッドに横たわった猫のアルくん（2歳）の元にうさぎのゆずり葉ちゃん（生後3〜4ヶ月）が近寄ってきて、アルくんのそばにゴロンと横たわると毛づくろいを始めるという一部始終を捉えている。お互い、完全に気を許していることが映像からも感じられる。

Xユーザーからは「可愛すぎる！癒やされた」「見てるだけで幸せ」「うちはうさぎが来た瞬間猫がびっくりしたから、こういう関係性を築けるんだとびっくり」など、うさぎと猫の仲良しぶりに感動と驚きの声が集まっている。

動画を投稿した、飼い主の和泉ユタカ（@IzuYuta）さんは獣医師でもある。そんな飼い主さんから見ても予想以上に早く仲良くなったのだそう。2匹がここまで仲良くなるまでの経緯や日常についてお話を聞いてみた。

夜は2、30分ほどかけてグルーミングされてるウサギさん

ゆずり葉ちゃんは毎晩、アルくんの元にやってくるのでしょうか？

はい、飼主がベッドに入ると一緒に寝ようとアルくんがベッドに来るので、それを知っててゆずちゃんが待ち構えています。

夜は大体20〜30分ほど丁寧にグルーミングしてもらっています。アルくんが疲れて寝落ちするとゆずちゃんはアルくんを起こそうと鼻でツンツンしますが、アルくんが起きないとやがて諦めて一緒に寝ています。

朝と夜のグルーミングは毎日欠かすことなくやってもらっていますが、その他もアルくんがセルフグルーミングしているのを見つけると嬉々として駆けつけて、やってもらっています。

最近ではさすがのアルくんもちょっと嫌気がさしてきたらしく、あまりにしつこくグルーミングを要求されるとゆずちゃんの手の届かない高い場所か他の部屋へ逃げていきます。我が家ではこれをグルーミングハラスメント、グルハラと呼んでいます（笑）。

ウサギさんと猫さんは相思相愛に見えますが、いつから仲良くなったのでしょうか。

先代のウサギ、あやめたんが病気で亡くなり、気落ちしていたところへ友人から育児放棄されてしまった子ウサギの話が来て、引き取ったのがゆず（ゆずり葉）ちゃんでした。

ゆずちゃんはまだ幼かったので猫に対する恐怖心などはなく、初日から興味津々でアルくんの匂いを嗅ぎに行ってました。

アルくんは、あまりの強さに「帝王」と呼ばれていた先代ウサギのあやめたんに、仔猫の頃から「ウサ様に逆らうな」としつけられていました。そのためか、アルくんは初めはびっくりして逃げたり、少し離れた場所から恐々と観察したりしていました。

しかし元々性格が穏やかで、他の動物とも仲の良い猫なので、数日でゆずちゃんに近付いてちょっと匂いを嗅いだりシッポを触ってみるようになり、一週間もしないうちにサークルの中で一緒に昼寝をするようになりました。

ゆずちゃんの方はすぐに慣れて、寝ているアルくんにくっついて寝るようになり、さらに「グルーミングさせてあげてもいいんだよ」と言わんばかりにお腹や胸に頭を突っ込むようになりました。

ゆずちゃんが家に来て2週間ほどしたある日、アルくんは遂におそるおそる頭をなめ始め、嫌がられないとわかると段々と大胆になり、前足で抱き寄せるようにして全身を舐め回していました。

職業柄、今まで無数の猫を見てきましたが、その中でもアルくんは群を抜いて性格が良いので、子ウサギや仔猫、仔犬なんかが家に来たらきっと可愛がるだろうなとは思っていましたが、予想以上に仲良くなるのが早かったです。

他にも2匹の「仲良しだなぁ」と感じるエピソードがあれば教えてください。

昼も夜もゆずちゃんはアルくんの後ろをついて周り、寝ている時は常にお互いの体の一部をくっつけています。

また、ゆずちゃんはマスターベッドルームから出れないようにフェンスがあるのですが、たまにフェンスを突破して脱出しています。

その度にアルくんは家中を探検してまわるゆずちゃんの後ろを心配そうについてまわり、飼い主が「ゆずちゃんどこ？」と聞くと「ここにいますよ！」とゆずちゃんが隠れている家具の前でニャーニャー鳴いて教えてくれます。

猫が小さなウサギの扱いに悩みながらも距離を縮めていった過程は、ヒト同士のそれとあまり変わらないステップだと感じた。異種の動物同士が仲良くできるポイントは、お互いの性格もカギとなるのかもしれない。