青い鳥、ファボ、ツイートよ再び…「あの頃のTwitterに戻してくれ!」の願望をChrome拡張機能で強引に叶えてみた
X(Twitter)をやっていると、ふと思うことがある。
あの頃のTwitterに戻りたい!!!!
2022年にイーロン・マスク氏が旧Twitterを買収してから、いや旧Twitterの頃から、このSNSは仕様がコロコロと変わる。
TL(タイムライン)に「おすすめ」タブが追加されたし、バズった投稿にはインプレゾンビが湧くし、ついには「青いあの鳥」がいなくなった。
変化は仕方ないことだが、使いやすかったあの頃が恋しくなる日もある。あと単純に見辛い。
せめて見た目だけでもTwitterに戻せないかなぁ…。
よし、戻そう。
というわけで今回は「Google Chrome」の拡張機能を活用して、見た目だけでも「あの頃のTwitter」を目指してみたい。はたしてどこまで戻せるか、勝負だX(Twitter)!
※「Google Chrome」向けに有志が開発、配布している拡張機能を紹介しています(2024年3月19日時点)。実際に導入する場合は自己責任でお願いします
①あの鳥を取り戻す
まずは旧Twitterの象徴でもあった「あの鳥」だ。PCブラウザ版では画面左上にいたのだが、今はX印のロゴが鎮座している。これはこれでオシャレかもしれないが、やっぱりTwitterはあの鳥がいないと落ち着かない。
そんなときに便利なのが、きつねこさんが製作した「twitter_icon_x_to_bird」である。その名のとおり、XのアイコンをX印から青いあの鳥に戻してくれる拡張機能だ。
通常の拡張機能のように上記の当該ページからインストールし、有効化するだけで…
おかえり青い鳥!
アイコンが変わっただけなのに、なんて安心感だろう。友達の家が急に実家になったかのようだ。
さらに「ポストする」ボタンが「ツイート」に変わっていることにお気づきだろうか。こちらも「twitter_icon_x_to_bird」のおかげだ。
青い鳥に見られながらツイートをする…ちょっと前まで当たり前だったのに、今ではこんなに愛おしい。
②さよならインプレゾンビ
Xの収益化プログラム実装に伴い、いわゆる「インプレゾンビ」が急増した。大手メディアアカウントのニュースやバズった投稿のリプライ欄にいっぱいいる青色の認証マークと、意味不明の文字列や絵文字たち。そのほとんどはインプレッション(閲覧数)に応じてXが支払う収益を目的としている。
言うまでもなく、昔のTwitterにはなかった光景だ。消そう。
これ出すべきかかなり迷ってたんですけど、出します
『Xから認証アカウントをすべて消す』バーサーカーみたいなChrome拡張をつくりました
炎上狙いの投稿も、バズに群がる空っぽなリプライも、全部消し飛びます。
※もちろんホワイトリスト機能あります
広告収益化×ブロック機能廃止のコンボ怖すぎる https://t.co/Zv2Pfhct43
— もにゃ (@Monyaizumi) 2023年8月19日
今回使うのはもにゃ(@Monyaizumi)さんが無償で配布している「VeriBlock on Twitter」。この拡張機能はXの認証アカウントを根こそぎ非表示にするものだ。
実際にインストールして使ってみよう。
拡張機能から「VeriBlock on Twitter」を起動させると、大きな目が描かれたポップアップが出現する。この目をクリックして「リプライクリーナー」に切り替えればOKだ。
そして誰もいなくなった。「リプライゾンビ」にイライラしていた人にはぴったりな拡張機能だろう。
問題点としては、消したくない認証アカウントまで巻き添えになる点だろう。とはいえリプライだけなので被害はさほどでもない印象だ。
他にも、公的機関のアカウントを除いた認証アカウントがTLから消える「緊急災害時モード」も実装している。地震などで正確な情報を集めたいときに使えそうだ。
③フォロワーの話を順番に見てぇんだ
現在、XのTLは「フォロー中」と「おすすめ」の2種類がある。「フォロー中」は自分がフォローした人の投稿が時系列順に並び、「おすすめ」ではXのアルゴリズムをもとにユーザーに関係していそうな投稿を表示している仕組みだ。
「おすすめ」TLは旧Twitter時代でも2021年頃に「ホーム」の名前で実装されていたが、当時から評判はイマイチだった。知らないアカウントの投稿が流れてきたり、そのせいで仲の良いフォロワーのつぶやきを見逃したり…Xになってからもそういう声はよく耳にする。
よし、なくそう。
今回使うのは、Jonny Buchanan氏の「Control Panel for Twitter」。XのUIをお手軽にカスタマイズできる優れものだ。
設定画面を開くと項目別にUIをアレンジできる。ここでは一番上にある、
- 常にタイムラインを「フォロー中」(時系列順)にする
- アルゴリズムによる「おすすめ」を非表示
この2つにチェックを入れればOK。
ついでに「タイムラインの「おすすめユーザー」「おすすめトピック」を非表示」「サイドバーの「今どうしてる?」「おすすめトレンド」等を非表示」にもチェックしておくと…
スッキリ。
1本だけのTLにフォローしている人のつぶやきばかり流れてくるシンプルさ。実家から自分の部屋にランクアップした気分だ。
しかも「Control Panel for Twitter」は、先に紹介した2つの拡張機能の代替も可能。「Xのブランド変更を置き換える」をチェックすればあの鳥が復活するし「Twitter Blueの返信を非表示にする」はインプレゾンビ退治に使える。操作性などで好みがあると思うので、適宜使い分けよう。
④2015年頃のTwitterを丸ごと再現!
「twitter_icon_x_to_bird」、「VeriBlock on Twitter」そして「Control Panel for Twitter」のおかげで、だいぶXからTwitterに戻ってこられた気がする。
だが、読者の中にはこんな人もいるのではないだろうか。
「左側のメニュー欄が邪魔」
「アイコンが丸くて落ち着かない」
「昔は"いいね"じゃなく"ふぁぼ"で☆マークだったなぁ」
今回はざっくり「あの頃」のTwitterに戻ることをテーマにしているが、そもそも「あの頃」は人によって違う。
たとえば筆者は、Twitterがイーロン・マスク氏に買収される前の2020年あたりをイメージしていた。だが、もっと昔のTwitterを懐かしむ人もいるはずだ。
「もっと古いTwitterに戻る方法も追求できないだろうか…」
そう思いながら調べていたら、ぴったりな拡張機能が見つかった。
その名も「Old Twitter Layout」。
説明文には、なんと「2015年頃の旧Twitterレイアウトを戻すための拡張」と書いてある。Twitterの見た目を変えたくないユーザーにとっては昔から人気の拡張機能のようだ。
使い方は今までと同じで、インストールして有効化するだけ。約9年前のTwitterとは、はたしてどんな姿だったのか?
なんだこれ全然違う!
9年という歳月はひとつのSNSをここまで変えてしまうものなのか!?
四角いアイコン、星マークのお気に入りボタン、リポストではなくリツイート、違いを挙げればキリがない。
2015年というと筆者はアカウントを作ってはいたが、実際に使っていたかあまり記憶がない。ただ、こうして見ているとうっすらデジャヴを覚える。Twitterってこんなデザインだった気がする…。
「画面右上のアイコン」→「設定」を開けば、UIをさらに細かく調整できる。2018年頃のTwitterに変更することも可能だ。
試しに2018年版も試してみたが、筆者はやはり「なんとなく覚えている」程度だった。あんなにあの頃に戻りたいと思っていたはずが、戻りすぎると違和感が勝ってしまう。なんだかんだ現在のUIに慣れきっていたのかもしれない。
旧Twitterレイアウトを再現するスクリプトは他にもあり、有名なものだと「Good Twitter2」がある。こちらは少し導入に手間がかかるので詳しくは紹介しないが、気になる人は調べてみよう。
君だけの「あの頃」を取り戻そう!
XをTwitterに戻す拡張機能をいろいろと見てきた。
それらをフル活用して筆者が作りあげた「あの頃のTwitter」がこれだ。
「twitter_icon_x_to_bird」「VeriBlock on Twitter」「Control Panel for Twitter」の3つを組み合わせて、TL以外の情報量はなるべく減らして見やすさを重視してみた。
トレンドやおすすめユーザーは旧Twitterから存在していたが、どうしても気になるので非表示にした。
改造前と比べると情報量がかなり減ったのがわかる。完璧ではないが、ずいぶん使いやすくなった。
あなたが思い描く「あの頃のTwitter」はどうだろうか。筆者のものに近いか、「Old Twitter Layout」がめざす2015年頃か、あるいはもっと古い年代かもしれない。今は過ぎ去った旧Twitter時代を振り返るきっかけにこの記事がなれば幸いだ。
そして筆者のように「戻りたい!」と感じたら、紹介してきた拡張機能を使ってみるのもいいだろう。