- mino_ishioka
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「…王、いや無職となった老人よ、我に雇われてはくれまいか?」 [無職…よもやこの年で無職とは…して、老人を何として雇う?] 「当面の教師。いや、何せ我、勇者、今は学生なのでな?」 […それが償いになるのであれば…そうしよう。喜んで受けよう] 「え、おうさま、せんせい?になるの?」
2019-05-25 19:49:36「おうともよ、我とお前の最初の教師だ。王族出自で学はある。やる気もある、うんこの上ない好条件!」 「やったー!おうさまが教えてくれるんだ!すごい!」 [もう私は王では無いからな、先生とでも呼んでくれると嬉しいかの] 「おうさまも、せんせいにクラスチェンジだね!」 「はは、まさに!」
2019-05-25 19:52:20[私の命が尽きるその時まで、この役目を果たすと誓おう] 「うむ、よろしく頼む」 「せんせい!はじめてのせんせいだ!俺、嬉しい!」 【ふふ、良かったですわね。私は兎も角、魔王だと邪悪な知識と知恵に偏りそうで心配でした…】 「え、我の認識そうなの!?酷くない!?」 「まぁ魔王だもんね」
2019-05-25 19:54:56<国民に告ぐ。前王は卑怯卑劣極まり無い魔王に裏切りを唆され従った、敗北主義者かつ大叛逆者たる大貴族どもを粛清した事、そして前王は魔王に攫われ行方知れず、その後消息も不明である事。この状況を見て、例外的措置として王子である私が新たなる王として即位し、そして憎き魔王を討つ事を誓う!>
2019-05-25 19:59:38<また魔王に戦いを挑んだものの、やはり卑怯卑劣なる悪しき魔王に囚われた勇者も、もはや魔王討伐の望みを果たすには無理と判断した!故に、新たなる勇者を、我々の希望をここに紹介する!新たなる勇者、さぁ、皆に御披露目しなさい> {…} <民よ。勇者は美しく、強く、華麗であるべきだと私は思う>
2019-05-25 20:03:35{…} <佇むだけで清らかなる泉に白く光り咲く一輪の花の如し。しかし、一度討つべき相手を見つければ、燃え盛る燎原の炎の如し。一切の迷いも遅れもなく、この新たなる勇者が、世界に光を齎し、魔王を討ち果たし、世界に約束された平穏と富が我等のものになるのだ!> {…} <今こそ魔王を殺すべし!>
2019-05-25 20:06:50ー破ー 完
ー急ー につづく。
#これが読めるか勇者よ -急- 予告 タイトルイメージっぽいもの pic.twitter.com/n320gqPIaC
2019-05-25 21:08:11