- kannnagato
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D-Dayといえば、海岸にそびえ立つ巨大で不気味なゴーレムめいた要塞と撃ち合いつつ上陸ってイメージはやっぱり半ば映画の発明品なのかしらって。いや実在はしたんですが、あいつら本来直接撃ち合う場所じゃなくて沿岸砲の観測所や指揮所で、しかも普通背は低め。そびえ立つ奴は有るけどレアなんです pic.twitter.com/gZSuN0jkYe
2018-06-06 08:31:58もともと直接撃ち合うことを想定しない観測所・指揮所に殴り込まれてるので実はドイツ側はヤバい、という状況になってるんですが画面からはそういう印象は薄い。それよりも、巨大で無機質で威圧的なトーチカに立ち向かう生身の人間という分かりやさを重視した構図なのだろうなあって
2018-06-06 08:37:55実際のノルマンディーの海岸で目立つ「トーチカ(本来の意味での火点)」といえば、むしろこういうやつです。沖の艦艇を撃つための中口径沿岸砲か、対舟艇用の小口径戦車砲〜野砲転用火点か。たぶん実際の上陸場面で脅威だったのは後者のやつ。沿岸要塞なので内陸要塞と違って機関銃はおまけ pic.twitter.com/NIUEgxRRGk
2018-06-06 08:52:57浜の火点だけ見てるとフーンって感じですが、実はあれは要塞として見るとものすごく「開けっ広げ」です。当時の内陸要塞の機関銃火点といえばこんな有様。正面がコンクリートじゃなくて板がハマってますが、これ実は装甲板で厚さ100〜200mmとか。隙間から中が見える浜の火点とは別の生き物 pic.twitter.com/KGVmHQSvvT
2018-06-06 09:05:27もちろんどちらが良いとかいう訳ではなくて、想定する環境が違うというだけなんですが。陸の要塞は近くからそこそこの火力で精密に撃たれまくっても耐えるように作られるし、海岸の要塞は遠くから超大威力の弾が大雑把に降ってきても生き残るように出来てるのです
2018-06-06 09:11:09浜の要塞の機関銃は無かったかといえばそんな訳でもなく、正面には無くとも、こういう風に背面入り口左の四角い穴みたいに付いてたりします。海岸から見れば横向き。これで自分の入り口を守るだけじゃなく隣の要塞とカバーし合うのです。陸でもこういう配置は普通なので特別ではないですが pic.twitter.com/soiMm4KE4w
2018-06-06 09:34:31しかしこういう側面機関銃と戦うシーンは絵的に絶対分かりづらいので、映画的にはナシでしょう。仕方なし。そして多分ゲームでも簡単に詰むのでナシ。しゃーないのです。再現するとエンタメにならないのです
2018-06-06 09:48:55@FHSWman とても厚い天井ですが、こう段々になっていては榴弾による被害を受けてしまわないのでしょうか? pic.twitter.com/tCrTiSmw8C
2018-06-06 09:55:52@shairo_jp 言われてみるとそんな気もしますが、実はこの天井は薄い方だったりするので、そもそも直撃弾は諦めて破片/曳火対策でしかなさそうな気もします。こんな風に地下壕部分の天井は2mあって203mm以上の重砲対応なのですが、観測室天井は1mもないのです pic.twitter.com/Y3ksTQenrF
2018-06-06 10:40:26@FHSWman 1mでも薄い方なんですね… 櫓部分はそもそもここまで飛んでくる重砲弾対応ではないと。解説ありがとうございます!
2018-06-06 10:45:20背の高いバンカーが海岸見下ろして機関銃ゲボゲボ撃ってくるシーンはたぶん『プライベートライアン』の発明なんでしょうね pic.twitter.com/SNYfFEOgxv
2018-06-06 16:59:12そこそこでっかい規模でDデイやった映画といえば『プライベートライアン』と『史上最大の作戦』ぐらいで、じゃあ『史上最大の作戦』のオマハバンカーはというとこういうずんぐりした観測所で、直接海岸を睨んでいるわけでもない。 pic.twitter.com/jjbFYgFlK1
2018-06-06 17:01:23@HidekiSatojo youtu.be/3m6FSkcZSIo 1分20秒あたりから、戦争映画では無いですがこっちのオマハは円形のバンカーでしたね。
2018-06-06 17:10:58このバンカーは実際にオマハの守備にあたっていたプルスカット砲兵少佐が当時勤務していた観測所を再現したものということらしい。少佐は『史上最大の作戦』の軍事アドバイザーも務めているから、まあこういうものだったんだろう。
2018-06-06 17:04:40海岸を見下ろして機関銃をバリバリ撃つドイツ兵もいるのだが、バンカーのスリットじゃなくて塹壕に陣地を構えている感じ pic.twitter.com/rxeDiVRoVH
2018-06-06 17:06:27『史上最大の作戦』は当時実際に指揮を撮った両軍の将校をアドバイザーに迎えて作った映画であるから、この描写は恐らく両軍ともがオマハビーチの風景として納得できるもので、背の高いあいつは一切なかったか、あっても存在感が薄かったんだろうと
2018-06-06 17:08:3598年に『プライベートライアン』が公開されて「リアルな戦争映画」の新しい水準が生まれた後、2000年代初頭のビデオゲームが『プライベートライアン』の風景を模して背の高いあいつをガンガン設置して印象強めていったんじゃなかろうかと思っている pic.twitter.com/1ihHnKaK9w
2018-06-06 17:12:11あの「オマハの背の高いバンカー」そのものは本当に全然見当たらないんですよ。一番近いかなあ? と思えるのがコレくらいで、ちょっと小さい。あとは背が低いか、2段重ねだったりで形が違うか、とにかく他人。こいつにしたって海岸浸食で当時より背が高く見えてるだけかも pic.twitter.com/d4zYOUAv9c
2018-06-06 17:35:33あの背の高い奴が実在しないものであるとすれば今度から心の中でスピルバーグ型バンカーと呼ぶことにしよう
2018-06-06 17:45:09それにしても兵隊役のエキストラ2,000人集めて実際に上陸させているわけだから、『史上最大の作戦』の映像もなかなか凄みがある pic.twitter.com/N1Q2ISAkqo
2018-06-06 17:51:23