世界の核災害に関する研究成果報告会(2017.11.12)

日時:2017 年11 月12 日(日) 10:00~18:30 場所:星稜会館ホール Nuclear Safety Research Group:http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/
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HOSOKAWA Komei @ngalyak

【世界核災害39】 川野さん:広島市の手当等支給の例、認定被爆者の医療費は無償、プラス健康維持のための手当。セミパラチンスクでは「財産の損失」(環境侵害)も対象。広島長崎には無い。福島の「故郷喪失慰謝料」につながる概念といえるか?核災害の「後始末」本当にできるのかと問い続けたい。

2017-11-12 13:58:54
HOSOKAWA Komei @ngalyak

【世界核災害40】 川野さん(会場質問に応えて)影響地に継続居住することに対する手当や補償というのは無い(ただし社会主義圏なので住宅はもともと無償)。実験場にいた被ばくロシア人への補償は、取り決め(ロシアとの条約)がない。

2017-11-12 14:02:28

■『ABCC と米原子力委員会の被爆者調査』高橋博子氏(名古屋⼤学法学研究科)

HOSOKAWA Komei @ngalyak

【世界核災害41】 午後2つめの発表、高橋博子さん(名古屋大・法学研究科研究員/明治学院大・国際平和研究所研究員)「ABCCと米原子力委員会の被爆者調査」 今日は連邦原子力委の話を中心に。核開発・核実験の責任機関は、陸軍省(マンハッタン管区)→原子力委→連邦エネルギー省DOEと移行。

2017-11-12 14:05:55
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【世界核災害42】 高橋さん:「兵器としての可能性のある放射性物質」という位置づけ(秘密指定されたマンハッタン計画の文書を紹介)。ビキニ核実験(クロスローズ作戦)もマンハッタン管区による実施。特に2回目の原爆実験の汚染が酷かった。兵士を動員して船などの除染(被曝者を生んだ)。

2017-11-12 14:09:57
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【世界核災害43】 高橋さん続き: 放射線の「医学生物学的効果」の調査を軍からABCCが受け継ぐ。科学アカデミーが管轄するが、研究費は原子力委員会(つまり核開発を担う機関)から出ていた。米国の軍事・民間防衛のための調査(military and civil defense program)という位置づけだった。

2017-11-12 14:14:15
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【世界核災害44】 高橋さん: 1954年ビキニ水爆実験で第五福竜丸事件。米原子力委の担当者が飛んできて船を調査した。マーシャル諸島の人々の検診はProject 4.1、すなわち核開発のプログラムの一環として番号がふられた調査として実施された。1949年頃からは全米および世界各地で放射性降下物の採取。

2017-11-12 14:18:30
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【世界核災害45】 高橋さん: 1953年からストロンチウム90の世界への分散について原子力委と空軍の共同調査(サンシャイン・プロジェクト)。原子力委(AEC)のニューヨーク作戦本部が秘密裏の調査を各種遂行(降下物採取、死産胎児の骨の収集、プルトニウム人体実験など)。ABCCも死者の病理解剖。

2017-11-12 14:24:31
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【世界核災害46】 高橋さん: ABCCの解剖データは米国の病理学研究所に送られ、(AECが収集した)胎児骨の分析データなどと突き合わせ。広島から人骨そのものが送付された記録も残っている。Sr90の蓄積量測定などに使われた。「否定し、嘘をつき、機密にする」仕事により科学者たちは出世した。

2017-11-12 14:28:02
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【世界核災害47】 高橋さん:例えば、降下物調査を統括していたメリル・アイゼンバッド博士はAECの作戦本部長に、第五福竜丸の久保山さんの病理解剖に立ち会ったジェームズ・ハンセン博士は病理学研究所長に。 (会場質問に応えて)インド、プエルトリコからも人骨集めて測定していた。

2017-11-12 14:34:46

■『放射線の継世代(遺伝的)影響研究の現状と問題点:核被害者次世代の人権を考える』振津かつみ氏(医薬基盤・健康・栄養研究所)

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【世界核災害48】 次に、振津かつみさん(医薬基盤健康栄養研究所)「放射線の継世代(遺伝的)影響研究の現状と問題点 ── 核被害者次世代の人権を考える」 今中科研の正式メンバーではないのですが「おともだち出演」ということで(笑)。内科医として診察もしながら、世界のヒバクシャの追跡調査。

2017-11-12 14:38:58
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【世界核災害49】 振津さん: 被曝二世の心配に焦点。「遺伝的」影響と言わず「継世代」影響と言うのは何故か。被曝による体細胞の損傷は本人影響に限定されるが、生殖細胞の損傷は次世代以降に影響する可能性。「遺伝」は体細胞と生殖細胞の両方、「継世代」は生殖細胞についての影響。

2017-11-12 14:45:19
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【世界核災害50】 振津さん自身の染色体の顕微鏡写真、血液に放射線をあてたもの。形態異常がはっきり出ている。これは血液なので、体細胞。異常の量や種類から被曝線量を逆に推定する研究がいろいろある。浪江でも弘前大が血液採取して染色体検査をしている筈。

2017-11-12 14:49:43
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【世界核災害51】 振津さん続き: チェルノブイリの高濃度汚染地帯住民の第2世代の悪性腫瘍罹患率を見ると、甲状腺がんは次世代で少ないが、他の何種類かのがんは次世代で増える傾向。「継世代影響」は動物実験でかなり明瞭に出ているが、ヒトについては疫学でもDNAでもコンセンサスが得られいない。

2017-11-12 14:53:48
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【世界核災害52】 振津さん: オークリッジ研究所の「メガマウス実験」(巨大ネズミではなく、何十万匹ものネズミに放射線照射するもの)でいろいろな効果がわかっている。野村先生の実験研究では雄マウスの被曝でも胎児育たない(胚芽死)。親世代へのX線照射により次世代への影響が出る。

2017-11-12 15:01:53
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【世界核災害53】 振津さん: ほ乳類の実験動物で確認されることはヒトにも起こりうるという前提で対処すべき。被爆70周年を機に始まった新しい取り組み: 二世集団訴訟(広島・長崎)、国連人権理事会への働きかけ。

2017-11-12 15:04:07
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【世界核災害54】 三上さん(前湖西市長)の質問: 次世代影響は、3世代め4世代めでは次第に減っていくと考えてよいのか? 振津さん: メンデルの法則で減っていくと考えるのが普通。ただ、化学物質からの影響やがんの「なりやすさ」の遺伝などもあるので、わからない。

2017-11-12 15:07:43
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【世界核災害55】 井野博満さん質問: 染色体異常は化学物質などの影響と区別がつくのか? 振津さん: 染色体の形態異常については、放射線特有のタイプがあるので分かる。ただ、生殖細胞の染色体がやられた場合、細胞分裂がうまくいかないので、その損傷がそのまま次世代に引き継がれる訳ではない。

2017-11-12 15:11:51
HOSOKAWA Komei @ngalyak

【世界核災害56】 (会場の被爆二世の男性から指摘)大きな病気ではなくても、小さな傷が化膿しやすい(抗生物質つけないと何日も直らない、etc)といったことは被爆二世のあいだでとても多く聞かれる。そういうことは調査されていないので、何をどう調査するかも見直さないといけないのでは。

2017-11-12 15:13:59

■『事故31 年、チェルノブイリ高濃度汚染地域の内部被ばく』木村真三氏(獨協医科大学 国際疫学研究室福島分室)

HOSOKAWA Komei @ngalyak

【世界核災害57】 午後4件めの発表、木村真三さん(獨協医科大)「事故31年、チェルノブイリ高濃度汚染地域の内部被ばく」 ウクライナと往復して調査を続けてます。ナロジチ地区は第1地区から第4地区まで全部ある。汚染地域に取り残された住民1万人(ヤロシンスカヤの本)。同地区で聞き取り調査。

2017-11-12 15:18:10
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【世界核災害58】 木村真三さん: 詳細な汚染地図あるのだが、住民に知らされず、行政も活用していない。その地図を頼りに高汚染地区に行き住民に会うと、甲状腺障害の若い母親に出会う。移住を希望するも(法的には権利あるが)支援が止まっていて、できない。事故30年たっても問題は終わってない。

2017-11-12 15:22:43
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【世界核災害59】 木村さん続き: 現地で実際の食事を測定し、摂取量を計算し、またホールボデイ測定もして、避けるべき食材を助言してきた。親の内部被曝量はかなり高いが、子どもに食べさせるものは注意しているようで、子ども達の内部被曝は少なくなっている。ベリー・キノコ類の寄与率高い。

2017-11-12 15:28:31
HOSOKAWA Komei @ngalyak

【世界核災害60】 木村さん: 気候変動の影響でベリーやキノコの収穫量が毎年大きく変動するようになり、それに応じてホールボディー測定数値も大きく変動。同じ家族のなかで内部被曝の高い人と低い人がいて、かつ変動も大きい。牛乳などの量によるか? 高い人では35万Bq/WBという例もいまだに出る。

2017-11-12 15:33:40
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