「江戸時代、農民は米を殆ど食べることができなかった」は事実か
- gryphonjapan
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9: ・やはり食える分だけ人口は増えるだろうから、最終的に江戸期日本は「コメとその他の穀物の総生産量で養えるだけの人口」になってたのではないか。 ならこれも単純にいえば「米:それ以外の穀物」の比は「米食えた人:それ以外しか食えない人」の比になる可能性がある(混ぜ物は考えず)
2017-04-21 09:09:3010: ・「農民が8割」が大前提の議論だけど、網野善彦氏が書いてたように「名義上は農民だけど、農業生産をその実まったくやってない人がいた」のでは?それはそれで、非農業生産を養えた江戸期の農業に驚くけど。
2017-04-21 09:11:4210: あと、山本夏彦氏が石油ショックでトイレットペーパーが店頭から消え、誰が隠しているんだ!と世論が騒いだ時「どこにあるって、皆の押し入れだ。皆が念のためもう一つ買えば、二倍の量が売れる。二倍売れれば店頭から消えて当然」と。 米はもちろん腐るけど、相対的には保存がきく「通貨」。
2017-04-21 09:14:3311: 仮説。年貢に取られ、商家の倉に入り、米相場で値が付き、最後は古くなって「投げ売り」される…のサイクルで、その”通貨として宙に浮いた”状態が、江戸期にずっと続いたとすると、国内ではそのぶんだけやはり賄えなかったんじゃなかろうか。 (…最終的には、やはり食うから違うかな?)
2017-04-21 09:18:0412:あとは地域差、季節差。 ほとんどの飢餓は絶対量でなく、流通…過剰の場から不足の場へ、が滞るから起きるのだと言われる。まして行政単位が藩で区分され、隣村を助ける発想だってなかったろう。 生産量が低い地域はマジで米を一生食べたことない農民「もいて」、日常食の「とこもある」では?
2017-04-21 09:22:5313:あと、これもざっくり議論だけど、鎖国をこの思考の前提とするなら李氏朝鮮もそうでは?という仮説。 俺、その話を2009年に語ってた(笑)。 中国には輸出してたか?とか、李氏朝鮮時代のコメが農作物に占める割合も考える必要あるが。 d.hatena.ne.jp/gryphon/200907…
2017-04-21 09:26:1914 元は板倉聖宣氏が提唱したらしい「鎖国状態を前提にするとリクツとして、農民が最終的にコメを食べなきゃ消費できないでしょ」という議論への異論があった。参考 / “『歴史の見方考え方』(板倉聖宣 仮説社)を読む - 国家鮟鱇” htn.to/ygN36Kt
2017-04-21 09:32:3515:以上、これが 「江戸時代の農民は結構米を食べていたのではないか。 鎖国である以上、構造的にそうなる筈だ」 という議論に関して以前から自分が考えていたことなんですけど、どうでしょうか。(了) @ut_ken @tyuusyo
2017-04-21 09:33:28@inuchochin いま twitter.com/gryphonjapan/s… で紹介した論では「その量はたかが知れているだろう」で終わっていますね。 江戸時代の酒生産量(それに使ったコメの量)を計算した人もいるのですかねえ。
2017-04-21 09:00:147;「唯物史観」の側の学者はよく「江戸時代の農民は自分が作った米を武士階級に取り上げられ、アワやヒエのような雑穀か口にできなかった」と主張する。 これ、実は、まったくのデタラメなのである。 (中略) たとえば「石」という単位がある。 中略し、以下は画像添付。 pic.twitter.com/belk8cyfEW
2017-04-21 08:58:25@gryphonjapan @inuchochin さっきブクマで引用した2ちゃんのスレでは、「明治7年の府県物産表によると、清酒だけで312万石の生産があり、味醂・酢・米粉等を含めると332万石」という数字が
2017-04-22 11:30:28@gryphonjapan @inuchochin あとそれに対する反論的なものとして kytk.net/rekishi.html によれば、明治15年には生産量は55万kl…灘の酒蔵での酒造は、米と水をちょうど半々で仕込むらしいので、酒造米の体積は27,5万kL。1石が180Lだから、153万石ってところ。 だそうで。
2017-04-22 11:32:56最初の提唱者は板倉聖宣氏というかたで、専門家ではない様子 (教育学者) ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BF…
2017-04-21 09:38:01@ut_ken @tyuusyo 廃棄されてないんだから、誰か食ってるだろ、はシンプルな論ですが強いですな 酒の原料で消費しきった、もないだろうし…
2017-04-21 09:51:17@gryphonjapan まず、リプありがとうございます。私のツイートのもとになった『百姓たちの明治維新』によると、有薗正一郎氏の『近世庶民の日常食 百姓は米を食べられなかったか』という本がありまして、この本が史料を検証しているようです。で、有薗先生が依拠する史料は多数あります。
2017-04-21 21:42:40@gryphonjapan 続き)有薗先生の本は残念ながらまだ読めていないのですが、以下のページで目次が読めまして、これによると明治13年の「人民常食種類比例」ですとか外国人の記録ですとか色々上げられておりますね
2017-04-21 21:45:32@gryphonjapan 三続)有薗先生の本の中身 kaiseisha-press.ne.jp/ISBN978-4-8609… 同先生には「16世紀後半~20世紀前半に日本を訪れた外国人が記述する日本庶民の日常食」という論文もあるそうです
2017-04-21 21:47:01@gryphonjapan 四続)明治13年の「人民常食種類比例」は、国デジで読めます。dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid… これは都市別と旧国別の民衆の主食を表にしたものですが、全国平均だと五割以上米ですね。dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid…
2017-04-21 21:50:14@gryphonjapan で、江戸からそう遠くない明治13年の統計「人民常食種類比例」で米相当食ってた以上米を常食にしていた…ということではないんでしょうか。
2017-04-21 21:51:32